【オープニングコメント】
6日の東京株式市場は軟調か。続落後、落ち着きどころを探る展開となろう。
日経平均株価予想レンジは、1万5300円-1万5600円を想定する。
休場明けの米国株は下落となった。欧州金融株に対する不安や原油価格が大きく下げたことが嫌気され、全般的に上値の重い動きとなった。
為替相場は、ドル・円が1ドル=101円台の半ば円高に振れている。対ユーロでの円高の動きから、欧州市場での売上比率が比較的高い銘柄には、逆風となりそう。
8日の7月限ミニ・先物オプションのSQ(特別清算指数)値の算出を控え、「SQ集の水曜日は荒れやすい」とのアノマリーもあり、注意したい。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1040万株、買い610万株で、差し引き430万株の売り越し。売り越しは4営業日連続。金額は買い越し。売りセクターに、電気機器、卸売、機械、銀行、輸送用機器、情報通信、小売など。買いセクターに、食料品、銀行、情報通信、機械、医薬品、サービス、電気機器など。
【好材料銘柄】
■Aiming <3911>
台湾auer社とスマートフォンゲーム「天使帝國-幻獸之月」の国内独占ライセンス契約を締結。同タイトルは6月に台湾でサービス開始された多人数参加型オンラインRPG。正式有料サービス開始は16年冬以降の予定。
■タカラバイオ <4974>
難治性白血病の遺伝子変異の検出法に関する特許をLSIメディエンス社にライセンス供与。
■エスプール <2471>
上期経常は8.9倍増益で上振れ着地。
■オンコリスバイオファーマ <4588>
名古屋大学大学院の西川博嘉教授の研究グループと腫瘍溶解ウイルス「OBP-301(テロメライシン)」に関する共同研究契約を締結。テロメライシンとガン免疫薬であるチェックポイント阻害剤の併用効果と、全身的な腫瘍免疫活性化について検証を進める。
【予定】
6(水)
【国内】
《決算発表》
イオン九州、エービーシー・マート、ジーフット、シー・ヴイ・エス・ベイエリア、サーラコーポレーション、ウエルシアホールディングス、マックスバリュ九州、イオンファンタジー、東京個別指導学院、技研製作所、不二越、マックスバリュ北海道、イオン北海道、壱番屋、トランザクション、イオン、マックスバリュ西日本、イオンモール、日本BS放送、イオンディライト、ベルク
【海外】
米5月貿易収支(21:30)
米6月ISM非製造業景況指数(23:00)
6月14日・15日開催分のFOMC議事録公表
休場:シンガポール、インド、マレーシア(~7日)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
NYダウ5日ぶり反落し108ドル安 欧州株や原油相場の下げで

【NY概況】
連休明け5日のNYダウ平均は5営業日ぶりに反落した。
終値は連休前の1日と比べ108ドル75セント安の1万7840ドル62セントだった。
連休中に発表された6月の英国建設業購買担当者景況指数(PMI)やサービス業PMIが予想を下振れ、欧州連合(EU)離脱を巡る同国経済への懸念が再燃したことでアジア・欧州株が軟調推移となり、米国株にも売りが広がった。
資源株や金融関連株を中心に売りが優勢だった。
前週はダウ平均が548ドル上昇し、週間の上げ幅としては約半年ぶりの大きさを記録していた。短期的な戻りで米株式には目先の利益確定を目的とした売りも出やすく相場の重荷となった。
欧州ではイタリアの一部銀行が欧州中央銀行(ECB)から不良債権の削減を要請されるなど銀行経営への懸念が浮上。英スタンダードライフ・インベストメンツなど不動産ファンドの取引を停止する運用会社も出ており、金融株が主導する形で英国を除く欧州主要国の株価指数が下落した。
NY原油先物相場が前週末から5%近く下落した。シェブロン、エクソンモービルなど石油大手のほか、素材株にも売りが強まり、相場を下押しした。
セクター別では、不動産や公益事業が上昇する一方で自動車・自動車部品や銀行が下落した
ナスダック総合株価指数も5日ぶりに反落し、1日と比べ39.665ポイント安の4822.902で終えた。
個別では電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は4-6月期納車台数が予想を下回り、売られた。
四半期決算は増収増益だったが、1株利益などが市場予想に届かなかったカーレース場運営のインターナショナル・スピードウェイも下落。建機のキャタピラーやクレジットカードのアメリカン・エキスプレスなども売られた。
一方で、製薬のインシス・セラピューティクスが急伸した。米食品医薬品局(FDA)が拒食症などを治療する新薬の販売を認可したと発表し、業績拡大を見込んだ買いが膨らんだ。
ファストフードのマクドナルド(MCD)はEUでの商標を巡る訴訟に勝訴したことが明らかとなり、小幅高となった。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,840.62 -108.75
S&P500種
2,088.55 -14.40
ナスダック
4,822.902 -39.665
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続落した。9月物の終値は3連休前の前週末比115円安の1万5445円だった。5日の大阪取引所の終値を155円下回った。
米株が5日ぶりに下げ、売られた。円高や原油相場の下げも売り材料になった。9月物の安値は1万5355円、高値は1万5800円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
15445 ( -155 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
15515 ( -85 )
( )は大阪取引所終値比
【05日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6545.37(+23.11)
ロンドン株式相場は反発。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ23.11ポイント高の6545.37で引けた。英中銀イングランド銀行がこの日発表した新たな措置が景気を支えるとの見方から、石油株中心に買いが優勢となった。ただ、構成銘柄の約6割は下落した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9532.61(-176.48)
フランクフルト株式相場は続落。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前日比176.48ポイント(1.82%)安の9532.61だった。
鉄鋼のティッセン・クルップと自動車のダイムラー、保険のアリアンツは下落した。上昇したのは、不動産のボノビアと日用品のバイヤースドルフだけだった。