
【大引け概況】
4日の日経平均株価は6日続伸し、前週末比93円32銭高の1万5775円80銭で終えた。6日続伸は2015年11月12日までの7日続伸以来の長さだった。
前週末の欧米株市場は高かったものの上値が重かったことや、為替の円高懸念がくすぶるなか、朝方は目先利益確定の動きが先行した。
しかしその後は、為替が一段の円高には振れなかったことや、原油や非鉄など商品市況が回復歩調にあること、中国・上海株が堅調な値動きを示していることなどを横目に売り方の買い戻しが優勢となった。
後場後半は伸び悩んだものの日経平均株価は一時1万5800円台に乗せる場面もあった。
6月24日に英国のEU離脱を受けて1286円の暴落をみた日経平均だったが、その後は終値ベースで安い日がなく、下げ幅のほぼ3分の2を取り戻した格好だ。
週末に日米のイベントを控え売買は今年3番目の低水準だった。
8日に6月の米雇用統計、国内では10日に参院選の投開票を控え様子見姿勢が強まった。米利上げの動向に影響を与えると言われる米雇用統計は5月が市場予想を大幅に下回っただけに、前月が異常値だったのかを見極めようと注目が集まっている。
JPX日経インデックス400も続伸した。終値は前週末比76.04ポイント高の1万1396.69だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、7.53ポイント高の1261.97で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6021億円と今年最低だった5月30日の1兆5604億円に近い水準だった。売買高は15億7950万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1117と全体の57%を占めた。値下がりは715、変わらずは135銘柄だった。

個別では、NTT、JT、KDDIが上昇し日産自やマツダも上げた。16年4~6月期の連結営業利益が同時期として過去最高と伝わった東レも買われた。資源関連の住友鉱や東邦鉛、三菱商や三井物などが上昇した。
ソフトバンクグループもしっかり。ソフトブレーンは連日のストップ高に買われたほか、発行済み6%強の自社株買いを発表した小森コーポレーションも値を飛ばした。ネクスト、イーレックスが物色人気となった。
一方、金融の三菱UFJやみずほFGが下落した。前週末に16年3~5月期の連結決算を発表した良品計画が売られた。16年3~5月期の連結営業利益が前年同期と比較して横ばいと伝わったセブン&アイは下落した。出光興産と昭和シェルも下げた。
東京エレクトロンも売りに押された。ブイキューブはストップ安で売り物を残した。日本電産が軟調、日本ゼオンも大きく下げた。日立国際電気も値を下げた。
東証2部株価指数は6日続伸した。大引けの2部指数は、前週末比23.66ポイント高の4188.47となった。個別銘柄ではマルコ、ラオックス、ヨネックス、アルチザ、アピクヤマダが上げた。半面、ランドコンピュータ、JIEC、帝国ホテル、システムソフトやベネ・ワンが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均6日続伸、内需株が買われる

日経ジャスダック平均株価は6日続伸した。終値は前週末比22円90銭高い2477円56銭だった。マンション開発のアスコットや介護サービスのシダーといった内需株が買われ、指数を押し上げた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で356億円、売買高は1億株だった。
個別銘柄ではイナリサーチ、内外テック、ニューテックがストップ高。KTK、ネクスウェア、セプテニHD、EAJ、アイレックス、アスコット、アズジェンが高い。
半面、ソフトフロントや平田機工、DAC、アクサスHD、フジタコーポ、ピクセル、ガーラは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は6日続伸、セラクなどがストップ高

東証マザーズ指数も6日続伸した。終値は前週末比28.69ポイント高い1056.57だった。個別銘柄ではメディアS、アトラエ、バーチャレクス・コンサルティング、グリーンペプタイ、アクトコール、ストライクなどがストップ高。そーせい、Career、農業総研、トランスG、AWSHD、ホープ、アンジェスが上昇した。
一方、Iスペース、BBT、sMedio、アキュセラやアカツキ、サイバダインは下落した。
上場2営業日目のセラクは公開価格(1500円)の2.6倍となる3900円の初値を付けた。その後は初値を基準とする制限値幅の上限(ストップ高水準)にあたる4600円まで上昇した。午後はストップ高買い気配で終えた。