
【前引け概況】
4日午前の日経平均株価は6日続伸した。前週末比69円33銭高の1万5751円81銭で前場を終えた。朝方は前週5日続伸と戻り足を強めていた反動から目先利益確定売りが出たが、その後はプラス圏に切り返す強さをみせた。
英国の欧州連合(EU)により日経平均は24日に急落(1286円)した後、前週には5日続伸して730円高まで回復した。4日の朝方には売りが先行したものの、「Brexit(ブレグジット)ショック」による過度な警戒感は一巡したとの見方は多い。
NY原油先物相場やロンドン金属取引所(LME)でニッケルなど資源価格が堅調に推移、東京株式市場でも資源関連に買いが波及して相場を押し上げた。
ただ、買いの勢いも弱く、前場の売買代金は8000億円も下回り閑散相場の色彩が再び強まっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で7625億円だった。売買高は7億8331万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1066と、全体の54%を占めた。値下がりは738、変わらずは160銘柄だった。

個別では、KDDIや、NTT、JTが上昇した。日産自やホンダが上げた。16年4~6月期の連結営業利益が同時期として過去最高と伝わった東レも買われた。資源関連に物色が向かい住友鉱や東邦鉛、三菱商や三井物が上げた。キーエンスが高く、資生堂、日東製網もしっかり。ソフトブレーンは連日のストップ高。
一方、金融の三菱UFJやみずほFGは下落した。前週末に16年3~5月期の連結決算を発表した良品計画が売られた。16年3~5月期の連結営業利益が前年同期と比較して横ばいと伝わったセブン&アイは下落した。クスリのアオキが続急落となったほか出光興産も売りに押された。オムロン、シャープ、日立国際電気など下落した
東証2部株価指数は6日続伸した。前引けの2部指数は、前週末比22.07ポイント高の4186.88となった。
個別銘柄ではマルコ、C&R社、アルチザ、アピクヤマダ、象印やアイレップが上昇した。半面、ランドコンピュータ、SFJ、JIEC、モリト、朝日インテクやベネ・ワンが下落した。
【市況】日経ジャスダック平均続伸、ディフェンシブ銘柄に買い先行

日経ジャスダック平均株価は続伸した。午前終値は前週末比19円13銭高い2473円79銭だった。景気動向に業績が左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」を中心に買いが優勢となった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で203億円、売買高は5961万株だった。
個別銘柄では内外テックがストップ高。シダー、アエリア、EAJ、ネクスウェアやシダー、アスコットが上昇した。半面、アクサスHD、ピクセル、フジタコーポ、ガーラ、ソフトフロントや平田機工、DACは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続伸、セラクがストップ高

東証マザーズ指数は続伸した。午前終値は20.81ポイント高い1048.69だった。内需の農業総研をはじめ直近で上場した銘柄に、買いが入り相場を支えた。潜在的な売り圧力が低いとの見方が、こうした銘柄への買いを誘った。Career、農業総研が上昇した。他ではアトラエ、ストライクがストップ高。ベガコーポ、AWSHD、バーチャレクス・コンサルティング、ホープ、INSPEC、ロックオン、そーせいが高い。
一方、ALBERT、sMedio、BBTア、カツキやアキュセラ、フリークアウは下落した。
上場2営業日目のセラクは9時22分に公開価格(1600円)の2.6倍となる3900円で初値を付けた。その後は初値を基準とする制限値幅の上限(ストップ高水準)にあたる4600円まで上昇した。