【オープニングコメント】
4日の東京株式市場は、方向感が出づらく、もみあい展開か。
シカゴ日経225先物に寄せて小安く始まった後は、次の材料待ちで動きづらい展開を予想する。
日経平均株価予想レンジは、1万5500円-1万5800円を想定する。
英FTSE100が英国のEU(欧州連合)離脱前の水準を回復し、NYダウも同水準に迫るなか、東京株式の出遅れ感が意識されるが、日経平均は先週5日続伸と一定の戻りは達成しており、積極的に上値を追う材料にも乏しい。手掛かり材料に乏しいことから、上値は限定的なものにとどまりそう。世界的に株価が戻るなかでは、下値も限られそうだ。
主要外国証券経由の注文動向は、売り980万株、買い540万株で、差し引き440万株の売り越し。売り越しは2営業日連続。金額も売り越し。売りセクターに、電機、機械、化学、自動車、小売、情報通信など。買いセクターに、機械、化学、電機、建設、食品、小売など」(外資系証券)という。
【好材料銘柄】
■ロックオン <3690>
テックビューロが提供するブロックチェーン技術「mijin」を利用した、eコマース用受注エンジンの第2段階の技術検証を完了。電子チケットなど電子商材販売への活用にメド。一般的なリアル商材は課題解決に向け引き続き検証を実施する。
■アクトコール <6064>
決済ソリューション事業を展開する子会社インサイトがフィンテック事業部を新設。AIの研究開発企業との協業で、ITを活用した新たな金融サービスの実用化をめざす。
【予定】
4(月)
【国内】
6月マネタリーベース(8:50)
6月短観「企業の物価見通し」
《決算発表》
キユーピー、わらべや日洋、ヨンドシーホールディングス、フジ、キユーソー流通システム、ジャステック、アークス
【海外】
休場:米国(独立記念日)、インドネシア(~8日)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
NYダウ19ドル高、4日続伸。英離脱決定前の水準ほぼ回復

【NY概況】
1日のNYダウ平均は4日続伸し、前日比19ドル38セント高の1万7949ドル37セントで終えた。英国の欧州連合(EU)離脱決定を受け、世界的に中央銀行が景気下支えに動くとの思惑が株式などリスク性資産の買い戻しを誘った。ただ、3連休を前に高値圏では様子見ムードも強まりやすく、相場は伸び悩んで終えた。
6月ISM製造業景況指数が予想を上振れたほか、6月新車販売台数が2005年以来の高水準となり、上げ幅を拡大した。その後は、独立記念日の連休を控えて閑散取引となるなか、上げ幅を縮小し上値の重い展開となった。
ダウ平均は午前に1万8002ドルと取引時間中としては6月23日以来ほぼ1週間ぶりに1万8000ドル台に上昇した。
1日までの4日間でダウは800ドル超上昇し、英国民投票の結果が判明する前の23日の終値(1万8011ドル07セント)まであと60ドル(0.3%)と、英離脱決定以降の下落分をほぼ取り戻した。
ダウ銘柄では、ホームセンターのホーム・デポや製薬のファイザーの上昇が目立った。
セクター別では、自動車・自動車部品や小売が上昇する一方で半導体・半導体製造装置や銀行が下落した。
ナスダック総合株価指数も4日続伸し、前日比19.895ポイント高い4862.567で終えた。
大型バイクのハーレー・ダビッドソンは、米投資ファンド大手のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が買収を検討しているとの一部報道を材料に急伸。動画配信のネットフリックスは証券会社が強気の投資判断を示したと伝わり、大幅上昇した。
半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は決算内容が嫌気され、下落した。天然ガス大手のウィリアムズ・カンパニーズは複数の取締役が退任すると明らかにし、経営の先行き不透明感を嫌気した売りが優勢だった。ダウ銘柄では化学のデュポンや金融のJPモルガン・チェースが下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,949.37 +19.38
S&P500種
2,102.95 +4.09
ナスダック
4,862.567 +19.895
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は下落した。9月物終値は前日比180円安の1万5560円だった。1日の大阪取引所の終値を110円下回った。
英国の欧州連合(EU)離脱に伴う世界景気の先行き警戒感を背景に円が買われ、相場を下押した。1日の米株は4日続伸し、午前中には日経平均先物がやや持ち直す場面もあった。今週末の3連休を控え、持ち高調整の動きも強まった。
9月物高値は1万5740円、安値は1万5525円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
15560 ( -110 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
15630 ( -40 )
( )は大阪取引所終値比
【01日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6577.83(+73.50)
ロンドン株式相場は続伸。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ73.50ポイント高の6577.83となり、前日付けた2015年8月以来の高値水準(終値ベース)を上回って引けた。構成銘柄の約8割が上昇した。英中銀イングランド銀行による景気刺激策の期待感や割安感などから買いが膨らんだ。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9776.12(+96.03)
フランクフルト株式相場は続伸。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前日比96.03ポイント(0.99%)高の9776.12だった。構成銘柄の約8割が上昇した。
鉄鋼のティッセン・クルップが高かった。自動車株と電力株も買われた。一方、プロジーベンザット1メディアが安かった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4273.96(+36.48)