【オープニングコメント】
7月1日の東京株式市場は続伸後、模様眺めの展開となりそう。
日経平均株価予想レンジは、1万5400円-1万5800円を想定する。
欧米株の上昇を受けて買いが先行するとみられるが、手掛かり要因に乏しいなか週末要因や、4日は米国市場が独立記念日で休場となることもあり、積極的に上値を追いづらく、手控えムードが広がる可能性もある。
為替相場は、ドル・円が1ドル=103円台の前半と円安に傾いている。輸出関連株には見直し買いが続きそう。ただ、6月日銀短観が取引開始前に発表されるが、企業が景況感に対し慎重な見方を示した場合には、ポジション調整の売りに押される可能性もある。
5日線(1万5345円:30日時点)がサポートとなるかに注目しておきたい。
売りに傾きやすい材料も多いが、海外株高と円安が支えとなり、底堅い推移も考えられる。
外資系5社の寄り付き前注文動向は、売り1510万株、買い1130万株、差し引き380万株の売り越し。
【予定】
■キャリアL <6070>
3-5月期(1Q)経常は75%増益で着地。
■津田駒 <6217>
上期経常を2倍上方修正。
■ニトリHD <9843>
3-5月期(1Q)経常は29%増益で着地。
■青山財産 <8929>
上期経常を29%上方修正。
■ソフトフロント <2321>
ソースネクスト <4344> と業務提携。ソースネクストに子会社筆まめの一般消費者向け製品の独占販売権を与え、販売拡大を目指す。また、中小企業向けアプリの共同開発、デジタル郵便事業で協業する。
■トライSTG <2178>
3-5月期(1Q)経常は65%増益・上期計画を超過。
■Gunosy <6047>
前期経常を37%上方修正・最高益予想を上乗せ。
【予定】
1(金)
【国内】
5月消費者物価指数(8:30)
5月失業率・有効求人倍率(8:30)
5月家計調査(8:30)
6月調査日銀短観(8:50)
6月消費動向調査(14:00)
路線価公表
《決算発表》
地域新聞社、トシン・グループ、ケイティケイ、ミタチ産業、日本フイルコン、放電精密加工研究所、ニューテック、良品計画、ユニーグループ・ホールディングス、UCS
【海外】
中国6月製造業PMI(10:00)
中国6月非製造業PMI(10:00)
中国財新6月製造業PMI(10:45)
ユーロ圏5月失業率(18:00)
米6月ISM製造業景況指数(23:00)
米5月建設支出(23:00)
休場:カナダ、香港、タイ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
NYダウダウは235ドル高、ECBの金融緩和策を好感

【NY概況】
NYダウ平均は3日続伸した。終値は前日比235ドル31セント高の1万7929ドル99セントだった。
英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて欧州中央銀行(ECB)が債券購入の条件緩和を検討していることが報じられ、欧州株がほぼ全面高となり買いが先行した。取引終盤にかけて上げの勢いが強まり、この日の高値圏で終えた。
週間新規失業保険申請件数が予想に一致したほか、6月シカゴ購買部協会景気指数が予想を上回る堅調な内容となったことも好感され、上げ幅を拡大した。ダウは235ドルを超す上昇となった。
この3日間で、ダウ平均の上げ幅は789ドルに達し、英EU離脱が決まった後の下げ幅(870ドル)の9割近くを取り戻した。
ダウ平均を構成する30銘柄はほぼ全てが上昇した。ゼネラル・エレクトリック(GE)や半導体のインテル、航空機のボーイングといった米製造業関連の上げが目立ち、相場をけん引した。
S&P500種株価指数が年初来高値に迫り「出遅れた投資家が買いを急ぎ始めた」という。ダウ平均は3月末から1.4%上昇し、昨年末からは2.9%上げた。
ナスダック総合株価指数も3日続伸し、前日比63.427ポイント高い4842.672で終えた。
セクター別では全面高となり、食品・飲料・タバコや保険の上昇が目立った。
個別では、菓子メーカーのハーシー(HSY)は食品会社のモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)からの買収提案を受けたものの拒否し、大幅上昇。インドネシア鉱山会社の持ち分を売却すると発表した金鉱山大手のニューモントマイニングも上昇した。
一方で、クレジットカードのビザが安い。手数料率を巡る小売り各社との訴訟で、上告審が和解案を拒否したことが嫌気され、ダウ平均の構成銘柄で唯一の下げとなった。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,929.99 +235.31
S&P500種
2,098.86 +28.09
ナスダック
4,842.672 +63.427
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は横ばいだった。9月物の終値は前日と同じ1万5740円で終えた。
同日の大阪取引所の終値(1万5510円)と清算値(1万5570円)をともに上回った。英国の欧州連合(EU)離脱決定に伴う景気や金融市場への懸念が薄れ、米株式相場が上昇し、日本株先物を支えた。この日の9月物の高値は1万5810円、安値は1万5450円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
15740 ( +230 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
15820 ( +310 )
( )は大阪取引所終値比
【30日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6504.33(+144.27)
ロンドン株式相場は3営業日続伸。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ144.27ポイント(2.27%)高の6504.33と昨年8月18日以来、約10カ月ぶりの高値で引けた。構成銘柄の約8割が上昇した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9680.09(+67.82)
フランクフルト株式相場は続伸。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前日比67.82ポイント(0.71%)高の9680.09と前週24日以来の高値だった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4237.48(+42.16)