【寄り付き概況】
30日の東京株式市場は買い優勢で始まり、寄り付きの日経平均株価は前日比185円高の1万5752円と4日続伸スタート。その後上げ幅は200円を超える場面があった。
前日の欧米株式相場が軒並み大幅に上昇し、投資家心理が一段と改善した。投資家が改めて運用リスクを取る動きが強まり、幅広い銘柄に買いが先行した。
英国の欧州連合(EU)離脱に伴う不安心理は世界的に後退しつつある。日経平均株価の今後の値動きの大きさを予測する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)も低下した。VIは前日比2%超低い28台半ばと、6月10日以来およそ3週間ぶりの低水準まで下げる場面があった。
取引開始前に経済産業省が発表した5月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は前月比2.3%低下し、95.0だった。低下は3カ月ぶりで、QUICKがまとめた民間予測(中央値は横ばい)を下回ったが「影響は限られる」との声があった。
日銀の追加緩和や政府の財政出動など政策期待が、引き続き相場の戻りを後押しする一方、日経平均は今週に入り前日まで3日続伸で前週末の下げ幅の半値戻しを達成しており、買い一巡後は戻り売り圧力が上値を押さえる可能性もある。
寄り付き時点で業種別では33業種全面高で、値上がり上位に保険、海運、鉱業、輸送用機器、証券、空運など。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)はそれぞれ続伸して始まった。

個別では、トヨタや三菱UFJなど主力株が高い。原油先物相場が上昇し、収益が改善するとの期待から国際石開帝石なども上昇した。一方、自動運転技術の開発に乗り出すと伝わったNTTドコモは小動き。週初に大きく株価水準を切り上げていたエーザイなど医薬品株の一角が売りに押されている。
NTTドコモはDeNAと提携して自動運転技術の開発に乗り出すと報じられており、5Gで2020年の実用化を目指す。ソニーのロボット再参入なども関連銘柄への波及が期待される。
225先物はソジェン・ドイツ・GS・メリルが買い越し。
HSBC・バークレイズ・大和・アムロ・岡三・日産が売り越し。
TOPIX先物はソジェン・野村・GS・三菱・シティが買い越し。
ドイツ・JP・UBS・みずほ・パリバ・バークレイズが売り越し。
外資系等は重工(7011)、ネットワン(7518)、大成建(1801)、ツクイ(2398)、ヒロセ電(6806)に注目。
テクニカル的には大成建(1801)、松井建(1810)、大東建(1878)、新日本建(1879)、東芝プラ(1983)、寿スピ(2222)、ワールド(2429)、ぐるなび(2440)、日清食(2897)、GDO(3319)、薬王堂(3385)、コムチュア(3844)、富士薬(4554)、パーク24(4666)、クレスコ(4674)、Mフィールド(6077)、リクルート(6098)、ワイエイシイ(6298)、エレコム(6750)、アルビス((7475)、ゼンショー(7550)、大建工(7905)、エフピコ(7947)、東エレ(8035)、ニプロ(8086)、富士急(9010)、名鉄(9048)、東邦ガス(9533)、アイン(9627)、日伝(9902)、ミロク(9928)が動兆。