
【大引け概況】
29日の日経平均株価は3日続伸し、前日比243円69銭高の1万5566円83銭で終えた。
前日の欧米株市場が総じて大幅高となり、世界株安の連鎖に歯止めがかかったことが投資家の不安心理改善につながった。
これまで売られていた輸出関連株や金融株に買い戻しが優勢になった。一時は303円高の1万5626円と、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて急落した24日の日中取引の高値から安値の半値戻しの水準に達したが、この水準では利益確定目的の売りが出て伸び悩んだ。
買い一巡後は円相場が前日比で上昇に転じたことなどもあって、トヨタやマツダなど自動車株が伸び悩み指数の重荷になった。
政府と日銀が27日に続き29日も緊急会合を開き、安倍晋三首相が「あらゆる政策を総動員していく決意だ」と述べた。補正予算への期待感が建設株などへの資金流入を誘った。
英国のEU離脱を巡っては不透明感がなお強いが、市場では「当局が予防的に対応に動いており下値を売り込みにくくなった」との指摘があった。
JPX日経インデックス400は反発し、前日比206.38ポイント高の1万1263.70で終えた。東証株価指数(TOPIX)も反発した。業種別TOPIXは全33業種中30業種が上昇した。「保険業」や「鉄鋼業」「電気機器」の上げが目立った。半面、前日まで相場をけん引した「水産・農林業」や「小売業」「食料品」は下げた。
東証1部の売買代金は2兆2060億円と、4日続けて2兆円の節目を上回った。売買高は21億88万株だった。値上がり銘柄は1635と全体の8割を上回った。値下がりは270、変わらずは60だった。
個別では、トヨタやホンダ、日産自など自動車株が軒並み上昇した。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなどメガバンク株にも買い戻しが入った。経営方針説明会を開いたソニーが大幅高となり、KDDIやソフトバンク、ファナックなど値がさ株も堅調だった。
ソフトブレーンがストップ高、関東電化工業、アイスタイル、DCMホールディングスも値を飛ばした。
半面、Vテクが安く、JTや花王、セブン&アイが売られた。前日の株主総会で創業家が取締役の再任に反対した出光興産が売られ、合併を予定している昭和シェルも下げた。
ライトオン、大陽日酸が売られ、キユーピー、J.フロント リテイリングなども下落した。
東証2部株価指数も3日続伸した。大引けの2部指数は、前日比51.18ポイント高の4106.31となった。
個別銘柄ではラオックス、くろがねやがストップ高。スガイ化学工業、セントラル総、ローツェ、朝日インテク、マルコが上げた。半面、象印、ウインテスト、ピクセラ、バイク王、アイレップが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
15,566.83 |
243.69 |
日経平均先物 |
15,570.00 |
270.00 |
TOPIX |
1,247.69 |
23.07 |
TOPIX先物 |
1,244.50 |
23.00 |
東証2部指数 |
4,106.31 |
51.18 |
JASDAQ |
2,416.32 |
22.06 |
マザーズ |
985.64 |
33.11 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2100880 |
2206094 |
東証2部 |
56970 |
18923 |
【市況】日経ジャスダック平均3日続伸。値動きの軽い直近IPO銘柄物色

日経ジャスダック平均株価は3日続伸した。終値は前日比22円06銭高い2416円32銭だった。前日の欧米市場で株価が反発し、英国の欧州連合(EU)離脱決定後の市場の動揺が一服したとの見方から、運用リスクを避ける動きが後退した。もっとも、相場の先行き不透明感は強く、投資家の資金は値動きの軽い直近の新規株式公開(IPO)銘柄などに向かった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で429億円、売買高は1億1067万株だった。
個別銘柄ではフジタコーポ、北川精機、SE H&Iがストップ高。アクサスHD、フィスコ、石井工研、SOLHD、ピックルス、アイレックスが上昇した。
半面、ソフトフロントストップ安。FVC、平田機工、ガーラ、日本一S、Eストアー、アドアーズは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は3日続伸、ファーマFなどがストップ高

東証マザーズ指数は3日続伸した。終値は前日比33.11ポイント高い985.64だった。個別銘柄ではファーマF、農業総研、sMedio、キャリア、INSPECがストップ高。
そーせいやHamee、グローバルウェイ、UMN、メディアS、GMOメディアが上昇した。一方でブランジスタ、ベガコーポ、フリークアウト、モブキャスは下落した