
【大引け概況】
週明け27日の東京株式市場は前週末の記録的な急落の反動から売り方の買い戻しやリバウンド狙いの買いが優勢となり、反発に転じた。
前週末比357円19銭高の1万5309円21銭で終えた。
英国の欧州連合(EU)離脱に伴う金融市場の混乱を避けるため、各国が政策対応に動くとの期待が株価を支えた。24日の大幅安からの反発に伴い、価格変動リスクを回避するためのヘッジ売りの買い戻しも入った。
政府と日銀は朝方に緊急会合を開き、金融市場の安定へ流動性確保などを確認した。緊急会合に出席した安倍晋三首相は日銀と連携して金融市場の動きを注視するよう指示した。機動的な政策対応への期待が日本株への買いを誘った。
医薬品や食品などディフェンシブ銘柄中心に買われた一方、不安定な為替動向を横目に主力輸出株の一角が軟調だったほか、欧米株の地合いを引き継ぎ金融関連株の一角は売りに押された、三菱UFJや野村は続落した。日経平均の戻りは前週末の下げ幅の3分の1に満たなかった。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前週末比197.29ポイント高の1万1066.48だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、21.28ポイント高の1225.76で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3094億円だった。売買高は22億8285万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1570と全体の約8割を占めた。値下がりは335、変わらずは59銘柄だった。
個別では、2016年12月期に200億円超の特別利益を計上する見込みと発表したキリンHDが大幅高となった。アステラスと大塚HDが大きく上昇した。NTTとKDDIも買われた。味の素と東エレクの上げも目立った。ファーストリテイリングが買われ、キーエンスの上げ足も目立った。ソフトブレーンが商いを膨らませストップ高に買われ、ブイ・テクノロジーも値幅制限いっぱいに買われた。
一方、売買代金トップのトヨタ自動車は売りに押され、円高や欧州販売の先行き不透明感からマツダが大幅に下落した。欧州で事業展開する富士通や日立も大幅安だった。野村と大和の下げも目立った。
コマツも軟調。竹内製作所が続急落となり、シャープの下げもきつい。イビデン、日本特殊陶業なども下落した。
東証2部株価指数は反発した。大引けの2部指数は、前週末比31.91ポイント高の4049.53となった。
個別銘柄ではウインテストがストップ高。C&R社、MCJ、神島化学工業、ピクセラ、象印とアートSHDが買われた。半面、日本精機、リテールパートナーズ、ラオックスと朝日インテクが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
15,309.21 |
357.19 |
日経平均先物 |
15,360.00 |
410.00 |
TOPIX |
1,225.76 |
21.28 |
TOPIX先物 |
1,232.00 |
29.50 |
東証2部指数 |
4,049.53 |
31.91 |
JASDAQ |
2,381.71 |
42.75 |
マザーズ |
932.42 |
41.75 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2282850 |
2309443 |
東証2部 |
57100 |
14861 |
【市況】日経ジャスダック平均反発。主力銘柄を中心に買い

日経ジャスダック平均株価は反発した。終値は前週末比42円75銭高い2381円71銭だった。先週末24日の英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて大幅安となった反動で、JASDAQ―TOP20を構成する主力銘柄を中心に幅広い銘柄に自律反発を狙った買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で354億円、売買高は7698万株だった。FVCや平田機工、セリアが上昇した。半面、SOLHD、SEEDHが下落した。
【市況】東証マザーズ指数は反発、時価総額の大きい銘柄が軒並み上昇

東証マザーズ指数も反発。終値は前週末比41.75ポイント高い932.42だった。そーせいやフリークアウといった時価総額の大きい銘柄が軒並み値上がりした。前週末にSBIグループが保有比率を引き上げたことが分かったアキュセラも高い。
個別銘柄では農業総研、ネットイヤー、メドレック、フリークアウト、INSPECがストップ高。エニグモ、メディアS、ストライク、アライドアーキ、ホープも買われた。
半面、直近に新規株式公開(IPO)した銘柄であるAWSHDやGWなどは下げた。
ソネットメディア、フルッタフルッタは値下がり率上位に売られた。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したCareerは13時2分、公開価格(1950円)を1920円(98.5%)上回る3870円で初値を付けた。一時は4150円まで上げ幅を広げたが、大引けにかけて伸び悩み、3430円で初日の取引を終えた。