
【前引け概況】
23日午前の日経平均株価は反発した。
前引けは前日比77円52銭高の1万6143円24銭だった。
引き続き英国のEU離脱を巡る国民投票を前に様子見ムードが強い。ただ、持ち高調整の売りは既に一巡しており下げ圧力は乏しい。
英国民投票については残留支持派が優勢との見方が広がっており、投資家のリスク回避姿勢が和らぐとともに、目先の世界的な株高を見込む声が増えている。
外国為替市場で円相場が1ドル=104円台後半に弱含んでいることも支えになった。ただ、投票結果を見極める必要があるとして「持ち高を一方に傾けにくい」との雰囲気は強い。持ち高調整の売りも出ており、一段の上値は限られた。
流動性は極端に低下しており、前場の売買代金は6000億円台にとどまった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で6579億円だった。売買高は7億2814株だった。東証1部の値上がり銘柄数は838と全体の42%にとどまった。値下がりは975と値上がり銘柄数より多かった。変わらずは145だった。

個別では、ソフトバンクグループが堅調、ファーストリテイリングも大きく買われた。東京鉄が上げた。郵船など海運株も上昇している。既存店売上高の増加を好感した買いでニトリHDは実質的な上場来高値を更新した。シャープが大幅高。エイチームはストップ高となり、有機EL関連として日新電機も買われた。
一方、ペプドリの下げが目立つ。KDDI、オリエンタルランド、セブン銀行、カシオ計算機、ピジョンも安い。
東証2部株価指数は続落した。前引けの2部指数は、前日比8.25ポイント安の4182.55となった。
個別銘柄ではぷらっと、ランドコンピュータ、ウインテスト、コメ兵、アートSHDが売られた。一方、マルコ、ワールドHD、日本パワーファス、アイレップ、スターマイカなどが買われた。
【市況】日経ジャスダック平均続落、持ち高調整をの売り

日経ジャスダック平均株価は続落した。前引けは前日比7円10銭安い2431円31銭だった。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を直前に控え、新興企業向け株式市場では持ち高調整を目的とした売りが優勢だった。株式相場全体の地合いは比較的堅調とあって、下げ幅は限られた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で165億円、売買高は4650万株。
個別では、クロスキャット、東洋合成、日本テレホン、アパマンショップ、マクドナルド、BBタワー、FVCが下落した。半面、オールアバウト、アクサスHDがストップ高。T&Cメディカル、ソフトフロント、アクサスHD、平田機工が上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、様子見ムード

東証マザーズ指数は続落した。前引けは前日比12.82ポイント安い954.43だった。個別銘柄ではそーせいやブランジスタ、モブキャス、INSPEC、農業総研、アトラエ、GMOテックが下落した。一方、ナノキャリアがストップ高。ミクシィ、グリンペプ、REMIX、AWSHD、インテアHD、JMNCは上昇した。
23日に東証マザーズ市場に上場したバーチャレクは買い気配で始まり、9時20分に公募・売り出し価格(公開価格、1090円)を145円(13.3%)上回る1235円で初値を付けた。午前終値は1290円と、初値を55円上回った。