【オープニングコメント】
22日の東京株式市場は、もみ合いとなりそうだ。
シカゴ先物にさや寄せする格好から寄り付きは売りが先行しよう。
日経平均株価の予想レンジは、1万6000円-1万6300円
国民投票を明日に控え、模様眺めムードが強まりそうだが、円相場は1ドル104円70銭辺りで推移しており、下値不安は和らぎつつある。1万6000円固めからの底堅さは意識されそうだ。
日経平均はきのう21日で3日続伸となり、8日の直近高値(1万6830円92銭)から16日の安値(1万5395円98銭)の下げ幅(1434円94銭)の半値戻しの水準(1万6113円)を突破した。累積出来高をみると1万6500円の手前までは、出来高が比較的少ないゾーンにあたるが、買い手掛かり要因に乏しいことから、様子見気分が広がる可能性もある。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1320万株、買い1310万株で、差し引き10万株の売り越し。売り越しは4営業日ぶり。金額も売り越し。
売りセクターに、電機、陸運、通信、精密、自動車、建設など。買いセクターに、サービス、電機、不動産、精密、化学、卸売、その他金融、小売、非鉄など。
【注目の好材料銘柄】
■ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765>
テンセントと共同開発を進める「パズル&ドラゴンズ」中国版の正式サービスは、Android版が7月19日、iOS版が同月21日に開始する。
■フォーカスシステムズ <4662>
UBIC <2158> [東証M]、洛和会ヘルスケアシステムと医療事業への人工知能の活用に向けた共同研究を開始。医療の質向上や業務効率化、病院の経営判断支援などに取り組む。
■ブロードバンドタワー <3776>
AI・機械学習による多言語コミュニケーションの実現に向けて豊橋技術科学大学、日本マイクロソフトと協働を開始。20年開催の東京五輪における海外からの来訪者にリアルタイム翻訳サービスを提供する。
■UBIC <2158>
フォーカスシステムズ <4662> 、洛和会ヘルスケアシステムと医療事業への人工知能の活用に向けた共同研究を開始。医療の質向上や業務効率化、病院の経営判断支援などに取り組む。
■GMOテック <6026>
インバウンドおよび越境EC向け広告マーケティングサービス「AsiAD(アジアド) by GMO」を提供開始。
【予定】
22(水)
4月毎月勤労統計確報値
【海外】
タイ中銀金融政策決定会合
米4月FHFA住宅価格指数(22:00)
米5月中古住宅販売件数(23:00)
イエレンFRB議長が下院で議会証言
米7年国債入札
休場:マレーシア
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ続伸し24ドル高 英EU残留期待が支え

【NY概況】
21日のNYダウ工業株30種平均は小幅に続伸した。終値は前日比24ドル86セント高の1万7829ドル73セントだった。英国が欧州連合(EU)から離脱する懸念が後退したとの見方から米株式には買いが続いた。一方、実際の英国民投票を23日に控えて投資家の慎重姿勢は根強く、相場は終始方向感に欠いた。
イエレンFRB議長の議会証言では、米国経済が景気後退に陥る可能性は低いが、低成長・低金利環境が長期間続く可能性を指摘した、これまでの発言に沿った内容だったため相場を方向付ける材料にはならなかった。
ナスダック総合株価指数も小幅続伸し、前日比6.549ポイント高の4843.763で終えた。
セクター別では、エネルギーやソフトウェア・サービスが上昇する一方で自動車・自動車部品やメディアが下落した。
個別銘柄では航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)は4-6月期旅客収入の減少率を縮小したことで上昇した。
X線検査システムの開発会社を買収すると発表した特殊電子システム開発のOSIシステムズが急伸。マイクロソフトやJPモルガン・チェース、アップルなども買われた。
一方、住宅建設のレナーが安い。取引開始前に発表した3~5月期決算で1株利益が市場予想を上回ったのを好感した買いが先行したが、材料出尽くし感から次第に売りが優勢となった。
四半期決算が減益で1株利益が市場の期待に届かなかった中古車販売のカーマックスは下落。航空機のボーイングやウォルト・ディズニーの下げも目立った。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,829.73 +24.86
S&P500種
2,088.90 +5.65
ナスダック
4,843.763 +6.549
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続伸した。9月物は前日比305円高の1万6115円で取引を終えた。21日の大阪取引所終値は45円下回った。
外国為替市場での円下落を受けて買われた。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票について残留の観測がやや強まり、米株とともに買われた。ただ、最新の世論調査がEU離脱支持の増加を示し、取引終了にかけては伸び悩んだ。
この日の9月物高値は1万6255円、安値は1万5720円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16115 ( -45 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16205 ( +45 )
( )は大阪取引所終値比
【21日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6226.55(+22.55)
ロンドン株式相場は続伸。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ22.55ポイント高の6226.55で引けた。石油株と金融株が指数を押し上げ、構成銘柄の約6割が上昇した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10015.54(+53.52)
フランクフルト株式相場は続伸。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前日比53.52ポイント(0.54%)高の10015.54だった。
ドイツ銀行とドイツ取引所、電力のエーオンは上昇した。半面、ドイツポストと半導体のインフィニオンテクノロジーズは下落した。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4367.24(+26.48)