
【前引け概況】
21日午前の日経平均株価は3日続伸した。
前日比81円32銭高の1万6046円62銭で前場を終えた。
売りに押される展開でスタートしたが、前引けはプラス圏に切り返した。前日の米国株市場はNYダウ、ナスダック指数ともに上昇したものの、外国為替市場でドル安・円高が進行していたことで、朝方はこれが嫌気された。しかし、売り一巡後は下げ渋り、寄り後10数分で底を入れ、その後は一貫して戻り足に。
午前に麻生太郎財務相の「為替の急激な変化は望ましくない」との発言が伝わると、外国為替市場で円相場は一時1ドル=104円台まで弱含み、日経平均は前日比100円高付近まで上げる場面があった。
英国EU離脱の是非を問う国民投票を23日に控えるが、日経平均1万5000円台は離脱を事前に織り込んだ水準とのムードが広がり、売り方の買い戻しを誘発した部分もあった
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も3日続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8069億円だった。売買高は8億3249万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1083と、全体の55%を占めた。値下がりは704、変わらずは169銘柄だった。
個別では、円高一服でソニーやキヤノンが上昇した。村田製やソフトバンクが高い。前日に自社株買いを発表した第一三共の上昇が目立った。小野薬やアステラスも上げた。gumi、JAC Recruitmentが買われ、タカラレーベン、日機装の上げも目立つ。
一方、マツダや富士重が下落した。丸紅や伊藤忠が安い。太平洋セメや神戸鋼、日本製鋼所が下落した。日本ペイントホールディングス、THK、ラウンドワン、さくらインターネットも安い。
東証2部株価指数は3日続伸した。前日比19.46ポイント高の4215.35となった。
個別銘柄では、スガイ化学工業、宮入バル、ウインテスト、象印やエスクロAJが上昇した。半面、ラオックスや村上開明、富士通コン、マミヤオーピー、ベネ・ワンが下落した。
【市況】日経ジャスダック平均続伸、新興市場でも投資家心理が改善

日経ジャスダック平均株価は続伸した。午前終値は前日比6円72銭高い2456円21銭だった。新興市場でも投資家心理が改善した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で183億円、売買高は4434万株。
個別銘柄ではハビックス、東洋合成がストップ高。平田機工やリプロセル、倉元、ジシステム、新日建物、田中化研が上昇した。半面、ソフトフロントやアスコット、日本ラッド、日本サード、アズジェントは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続伸、農業総研などがストップ高

東証マザーズ指数は続伸した。午前の終値は前日比12.94ポイント高い995.34だった。
個別銘柄では農業総研、メディアSがストップ高。そーせいやグリンペプ、APLIX、アトラエ、Hameeが上昇した。一方で、モブキャス、アキュセラ、アカツキ、インフォテリ、アンジェス、sMedio、エニグモは下落した。
21日に東証マザーズに新規上場したAWSHD(3937)とストライク(6196)は、午前の取引では買い気配のままだった。
AWSHDは午前の取引終了時点の気配値が公開価格(2490円)を70%上回る4240円だった。ストライク(6196)の午前の取引終了時点の気配値は、公開価格(3440円)より72%高い5920円だった。