【オープニングコメント】
21日の東京株式市場は反落後、もみ合いとなりそう。
日経平均株価予想レンジは、1万5700円-1万6000円
シカゴ日経225先物は円建てが大証日中終値と比べて110円安の15810円、ドル建てが20円安の15900円と安く、寄り付きはこれにさや寄せされるスタートだろう。
欧米株式は英国のEU離脱懸念が後退し上昇したものの、為替相場は、ドル・円が1ドル=103円台の後半と円高に振れている。23日の英国民投票を前に、積極的な売買は控えられるとみられることから、為替動向にらみの動きが続くとみられる。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1300万株、買い1730万株で、差し引き430万株の買い越し。買い越しは3営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、薬品、サービス、ガラス、電機、自動車、建設、商社など。買いセクターに、機械、サービス、化学、電機、卸売、小売、その他金融、薬品など。
【好材料銘柄】
■第一三共 <4568>
発行済み株式数(自社株を除く)の4.1%にあたる2800万株(金額で500億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は6月21日から10月28日まで。
■宮入バルブ製作所 <6495>
イタリアの高圧ガス用バルブ大手、カバーニャ・グループ傘下のパルテカ社と業務提携に向けた検討を開始。
■リプロセル <4978>
マトリクソーム社とiPS細胞培養の研究用試薬「iMatrix-511」の販売業務提携。「iMatrix-511」は解離させたヒトES/iPS細胞を培養器に接着させる強力な細胞接着活性をもつ物質。
【予定】
21(火)
4月27・28日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨
4月全産業活動指数(13:30)
《決算発表》
日本ヘルスケア投資法人、アークランドサカモト
【海外】
トルコ中銀金融政策決定会合
独6月ZEW景況感指数(18:00)
イエレンFRB議長が上院で議会証言
米5年国債入札
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ反発し129ドル高 英国民投票への懸念後退

【NY概況】
20日のNYダウ工業株30種平均は反発した。終値は前週末比129ドル71セント高の1万7804ドル87セントだった。
英国の欧州連合(EU)離脱を巡る最新の世論調査で残留支持が優勢となった事を好感して、アジア・欧州株が全面高となった流れを受け、米国株も連れ高となった。
23日のEU離脱の是非を問う英国民投票を巡り、前週末にかけて明らかになった英大衆紙メール・オン・サンデーなどの最新の世論調査では残留支持派が増えた。英ブックメーカー(賭け業者)でも英国のEU離脱予想が低下した。
ダウ平均の上げ幅は一時271ドルに達した。欧州市場で金融株が急伸したのもあって、米市場でもゴールドマン・サックスなどの金融株の上げが相場をけん引。原油先物相場が3%近く上げたのもシェブロンなどエネルギー株の買いを後押しした。
買いが一巡した後、ダウ平均は次第に上げ幅を縮めた。取引が進むにつれて英国の投票結果を見極めたいとして様子見ムードが広がり、相場の重荷となった。中長期的な株高が続くには米企業の業績拡大が欠かせないとの見方も積極的な買いを控えさせた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発し、前週末比36.876ポイント高の4837.214で終えた。
セクター別では、自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレルが上昇する一方で公益事業や食品・生活必需品小売が下落した。
個別では原油相場の上昇を受けてサウスウエスタン・エナジー(SWN)やチェサピーク・エナジー(CHK)などエネルギー関連会社が堅調推移した、マラソン・オイルも大幅高。航空機メーカーのボーイング(BA)はロシア貨物会社と40億ドル規模の契約で合意間近と報じられ、買われた。工業製品・事務用品のスリーエムや半導体のインテルの上げが目立った。
一方で、医療保険のシグナ(CI)は同業アンセム(ANTM)による買収に当局が懸念を示していることが明らかとなり、下落した。IT(情報技術)機器のシスコシステムズやアップル、マイクロソフトも売りが優勢だった。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,804.87 +129.71
S&P500種
2,083.25 +12.03
ナスダック
4,837.214 +36.876
シカゴ日経平均先物は3営業日ぶりに反発した。9月物は前週末比260円高の1万5810円で終え、大阪取引所の終値を110円下回った。米株とともに買われ、9月物は一時1万6000円台に乗せた。ただ、外国為替市場ではやや円高が進んだため、上値も限られた。この日の9月物の高値は1万6055円、安値は1万5655円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
15810 ( -110 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
15900 ( -20 )
( )は大阪取引所終値比
【20日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6204.00(+182.91)
20日のロンドン株式相場は大幅続伸。FTSE100種総合株価指数は前週末終値に比べ182.91ポイント(3.04%)高の6204.0で引けた。3銘柄を除くすべての銘柄が上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を23日に控え、残留支持派が勢いを増しているとの見方から投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、買いが広がった。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9962.02(+330.66)
20日のフランクフルト株式相場は続伸。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前週末比330.66ポイント(3.43%)高の9962.02だった。全面高となった。23日に実施される欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票を前に、残留支持派の勢いが増しているとの見方から買いが広がり、欧州各国株式相場が大幅高となった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4340.76(+146.93)