
【大引け概況】
20日の日経平均株価は大幅に続伸し、前週末比365円64銭高い1万5965円30銭で終えた。13日以来、約1週間ぶりの高い水準となる。
英国の欧州連合(EU)残留・離脱の是非を問う国民投票に関心が集まるなか、最新の世論調査で残留派が優勢と伝わった。
これを好感し、日経平均は先週の大幅な下落に対する買い戻しが進んだ。トヨタなど主力株を中心に幅広い銘柄が買われ、東証1部の約9割が値上がりした。
株価指数先物に断続的な買いが入って日経平均を押し上げた。市場では「銀行や海運など売り込まれていた業種に買いが目立った」との指摘も聞かれる。
外国為替市場で円相場が1ドル=104円半ばと前週末に比べて小幅ながら円安・ドル高に振れたことも買い安心感を誘った。
ただ、現地時間23日の英国民投票の結果を見極める必要があるとの雰囲気も根強い。日経平均は取引時間中で14日以来となる1万6000円台を付ける場面もあったが、買い戻し一巡後は積極的な売買に乏しく、おおむね1万5900円台で推移した。
JPX日経インデックス400は続伸し、終値は前週末比255.46ポイント高の1万1526.29だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、終値は同28.36ポイント高の1279.19だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆9074億円と3営業日ぶりに売買の活況の目安となる2兆円を下回った。売買高は18億4484万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1776と全体の9割を占めた。値下がりは134、変わらずは49銘柄だった。
個別では、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)4」とつなげられる眼鏡型ゲーム機「PSVR」の予約販売が好調と伝わったソニーが上昇した。ソフトバンク、ファーストリテイリング、ファナックなど日経平均寄与度の高い値がさ株が大幅高となり、日経平均を押し上げた。有機EL関連とされるVテクが買われ1万円大台に乗せたほか、日新電、平田機工など有機EL関連が商いを膨らませ値を飛ばした。三井住友FGなど銀行株も上げた。
一方、業績下方修正を嫌気されアシックスが急落、スズキや三菱自が下落した。日立造船、カプコンも安い。ネクシィーズグループはストップ安となった。
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前週末比51.25ポイント高の4195.89となった。
個別銘柄ではエスクローAJ、村上開明がストップ高。ゼニス羽田、大阪工機、ケミプロ化成、ウインテストが上昇し、富士通コン、神島化、C&R社、ニフティが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
15,965.30 |
365.64 |
日経平均先物 |
15,920.00 |
390.00 |
TOPIX |
1,279.19 |
28.36 |
TOPIX先物 |
1,276.50 |
31.50 |
東証2部指数 |
4,195.89 |
51.25 |
JASDAQ |
2,449.49 |
34.24 |
マザーズ |
982.40 |
32.07 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1844840 |
1907403 |
東証2部 |
70720 |
13710 |
【市況】日経ジャスダック平均続伸、テーマ銘柄を物色

日経ジャスダック平均株価は続伸した。終値は前週末比34円24銭高い2449円49銭だった。有機EL関連で注目される平田機工など投資テーマのある銘柄に個人投資家の資金が集まった。IT(情報技術)関連銘柄の一角にも将来性に期待がもてるとの見方から買いが入り、指数の上昇をけん引した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で347億円、売買高は9863万株だった。
個別銘柄ではアスコットがストップ高。ソフトフロント、アズジェント、平田機工、エイジス、日本ラッド、マクドナルドが上昇。半面、昭和真空やエイシアンS、Tホライゾン、T&Cメディカル、GMOクリック、ヒューマンHDは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は3日ぶり反発、バイオ株の上昇

東証マザーズ指数は3営業日ぶりに大幅反発した。終値は前週末比32.07ポイント高い982.40だった。個別銘柄では農業総研、モブキャス、メディアSがストップ高。そーせいやグリンペプ、アキュセラなどバイオ株の上昇が目立った。また、DMP、Trends、BEENOS、Hamee、シリコンスタジオが買われた。一方、ブランジスタがストップ安。GMOテック、アトラエやインフォテリ、ホープが下落した。