
【大引け概況】
17日の日経平均株価は反発し、前日比165円52銭高の1万5599円66銭で終えた。
来週に国民投票を控え、英国のEU離脱に対する警戒感は強いものの、前日の米国株市場では朝安後に切り返し主要指数が揃って6日ぶりに反発、これを受けてきょうの東京市場は主力株中心に幅広く買い戻される流れとなった。
外国為替市場で円相場が1ドル=104円台に下落したことで輸出企業の採算悪化懸念がやや和らぎ、トヨタなど主力株が総じて上昇した。
17日付の日本経済新聞朝刊は「日米欧の主要中央銀行が緊急のドル資金供給の検討を始めた」と報じ、英国のEU離脱をきっかけにした世界的な市場混乱への懸念がやや後退した。英国で前日に発生したEU残留派議員への銃撃事件を受け、23日の英国民投票で有権者の支持が残留に傾くとの思惑が安心感につながったとの見方もあった。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比82.15ポイント高の1万1270.83だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、9.27ポイント高の1250.83で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4744億円と高水準だった。大引けにかけ、上場投資信託(ETF)の構成銘柄入れ替えに伴う売買が膨らんだとみられる。
売買高は23億9738万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1324と、全体の約68%を占めた。値下がりは552、変わらずは83銘柄だった。
個別では、トヨタ自動車が大商いで堅調、キーエンス、大塚ホールディングス、武田薬品工業も買われた。2017年2月期の利益見通しを上方修正した西松屋チェが大幅高となった。三井住友FG、JT、三菱UFJが買われ、KDDIや日東電、JFEの上げが目立った。一方、JR東海とJR東日本は年初来安値を更新し、菱地所と三井不の下げが目立つ。
小野薬品工業、村田製作所が軟調、スカパーJSATホールディングス、MonotaROなども安い。
東証2部株価指数は反発した。大引けの2部指数は、前日比17.97ポイント高の4144.64となった。 個別銘柄ではサイオスがストップ高。神島化学工業、エスクローAJ、富士通コン、朝日インテク、日本エスコンが上昇し、半面、ランドコンピュータ、イムラ封筒、アイレップ、ラオックス、ベネ・ワンが下落した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
15,599.66 |
165.52 |
日経平均先物 |
15,530.00 |
160.00 |
TOPIX |
1,250.83 |
9.27 |
TOPIX先物 |
1,245.00 |
10.00 |
東証2部指数 |
4,144.64 |
17.97 |
JASDAQ |
2,415.25 |
7.68 |
マザーズ |
950.33 |
-9.23 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2397380 |
2474469 |
東証2部 |
56610 |
13277 |
【市況】日経ジャスダック平均反発、投資家心理がやや改善

日経ジャスダック平均株価は反発した。終値は前日比7円68銭高い2415円25銭だった。
外国為替市場で円高進行が一服し、輸出企業の採算悪化の懸念が後退した。東証1部の大型株の買いが優勢になり、日経平均株価が反発。新興企業向け株式市場でも投資家心理がやや改善し、朝方から買いが優勢だった。
ただ週末で積極的に上値を追う投資家は少なく、午後に伸び悩んだ。市場では「英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票を来週に控え、結果次第では金融資本市場が混乱するとの警戒感は根強く、新興株にも買いを入れづらい」との声が出ていた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で301億円、売買高は7476万株だった。
個別銘柄では石井工研、昭和真空、ソフトフロン、FVC、アクモス、T&Cメディカルが上昇した。半面、マクドナルド、セプテニHD、カルナバイオ、アクサスHD、クロスキャット、チエル、エヌアイデイは下落した。
きょう新規上場したやまみは9時6分に公募・売り出し価格(公開価格、1690円)を3.6%上回る1751円で初値を付けた。終値は1563円で、公開価格を127円(7.5%)下回った。
【市況】東証マザーズ指数は続落、週末で持ち高調整の売り

東証マザーズ指数は続落した。終値は前日比9.23ポイント安い950.33だった。週末で持ち高調整の売りが午後に優勢になった。
個別銘柄ではアトラエがストップ安。そーせい、INSPEC、アンジェス、グローバルウェイ、インフォテリが下落した。農業総研、モブキャス、メディアS、GMOテックがストップ高。ブランジスタやアキュセラ、グリンペプ、Bガレジ、エナリス、バリューゴルフ、大が上昇した。