
【前引け概況】
17日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前引けは前日比251円52銭高の1万5685円66銭だった。
前日の急落の反動から買い戻しが優勢となった。
英国のEU離脱懸念を背景に前日の欧州株市場は総じて軟調だったが、米国株市場では後半盛り返して主要指数が揃って反発、一時外国為替市場で急速に進んだ円高も一服したことで、売り込まれていた主力株を中心に広範囲に買いが先行した。
外国為替市場で円相場が1ドル=104円台後半と、前日に比べ円安・ドル高に振れたことも追い風になった。輸出企業の採算悪化懸念がやや和らぎ、電機大手の三菱電やパナソニックが上昇。京セラとキーエンスも上げた。
日経平均の上げ幅は300円を超える場面もあった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9043億円、売買高は9億700万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1699と、全体の約87%を占めた。値下がりは173、変わらずは84銘柄だった。
個別では、2017年2月期の利益見通しを上方修正した西松屋チェが大幅高。円高一服でトヨタ自動車が買い戻され、売買代金断トツ。旭化成や信越化、日東電、イーレックス、日立国際電気の上昇が目立つ。キーエンス、KDDIと味の素も高い。
一方、朝方は高く始まった東芝が下げに転じた。JR東海やJR西日本は下落し、村田製と資生堂がさえない。さくらインターネットは大幅安、日機装も値を下げた。
東証2部株価指数は反発した。前引けの2部指数は、前日比30.35ポイント高の4157.02となった。
個別銘柄では神島化学工業、富士通コン、RVH、日本エスコン、エルミック、アートSHDや朝日インテクが上げ、ランドコンピュータ、イワキポンプ、ベネ・ワンやラオックスが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均反発、投資家心理改善

日経ジャスダック平均株価は反発した。前引けは前日に比べ16円41銭高い2423円98銭だった。
外国為替市場で円高・ドル安進行が一服し、国内輸出企業の採算悪化の警戒感が後退した。投資家心理が改善し新興企業向け株式市場でも買いが優勢になった。16日に大幅安となった反動で、個人投資家などが押し目買いを入れたことも相場上昇につながった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で160億円、売買高は4581万株。
個別銘柄ではソフトフロン、昭和真空、日本ラッド、石井工研、T&Cメディカル、プロルート、アクモスが上昇した。半面、クロスキャト、アクサスHD、エヌアイデイ、チエルが下落した。
きょうジャスダック市場に新規上場したやまみは9時6分に公募・売り出し価格(公開価格、1690円)を61円(3.6%)上回る1751円で初値を付けた。午前の終値は1680円だった。