
【前引け概況】
16日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落した。前日比174円78銭安の1万5744円80銭で前場を終えた。
英国のEU離脱への警戒感が高まるなか、為替が1ドル=105円台半ばまで急速に円高が進行したことなどを背景に下値模索の展開となった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きを決定、これは事前予測通りだが、今後も利上げペースが遅れるとの見方がドル売りの動きに反映された。これを受けて主力輸出株などに売り優勢となり、全般地合いを悪化させた。
長期金利が連日で過去最低を更新し、運用環境悪化の懸念から保険株が下落した。
きょうの日銀金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑もあり、押し目に買い向かう動きも限定的となっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8125億円だった。売買高は8億1601万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1626と、全体の83%を占めた。値上がりは224、変わらずは101銘柄だった。
個別では、為替の円高進行を背景にトヨタや日産自が下落した。第一生命や三井住友FGが下げた。東芝やペプドリが売られた。ソニー、村田製、日東電工、小野薬品工業も安い。
gumiが急落したほか、日本エンタープライズ、トリドールなどの下げも目立つ。
一方、ファストリやオムロンが上昇した。保有するアリババ株の売却で2000~2500億円程度の売却益を見込むと発表したソフトバンクが売買を伴い上げた。紙容器世界3位を買収すると伝わった日本紙が上昇した。生化学工業、エス・エム・エス、日立国際電気、日本製鋼所も買われた。
東証2部株価指数は反落した。前引けの2部指数は、前日比45.4ポイント安の4169.05となった。個別銘柄ではDIT、アートSHD、ぷらっと、カネミツ、ラオックスや朝日インテクが下げた。半面、仁丹、富士通コン、ベネ・ワン、神島化学工業が買われた。
【市況】日経ジャスダック平均反落、運用リスクを避ける動き

日経ジャスダック平均株価は反落した。前引けは前日に比べ36円41銭安い2435円56銭だった。米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退し外国為替市場で円高・ドル安が進んだ。採算の悪化が嫌気され東証1部の大型株が下落すると、新興企業向け株式市場でも運用リスクを避ける動きが強まった。主力のバイオ関連株などが軟調だった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で192億円、売買高は5816万株。
個別銘柄ではチエルがストップ安。アクサスHDや日本ラッド、マクドナルド、エイシアンスター、FVC、ピープルが下落した。半面、半面、クロスキャット、T&Cメディカル、アドアーズ、ソフトフロント>、アジアゲートHDが上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は反落、バイオ関連銘柄の軟調な推移

東証マザーズ指数は反落した。前引けは前日比54.98ポイント安い978.24だった。主力のそーせいなどバイオ関連銘柄の軟調な推移が指数を押し下げた。個別銘柄ではシリコンスタジオ、ホープ、DMP、アトラ、Hamee、そーせい、ブランジスタ、グリンペプが下落した。一方、モブキャス、INSPECがストップ高。マイネット、アンジェス、インフォテリ、メドレックスは上昇した。