[10時の概況]
10時時点の日経平均は前日比126円83銭安の1万5792円75銭で推移している。
米FOMC通過後の為替市場では、ドルが売られたことから大型株が軟調なスタートに。ドル・円はじりじりとした円高推移で、9時43分には105円55銭と昨夜の安値105円44銭に迫る動きが見られる。日銀金融政策決定会合の結果発表を控えていることで積極的な売買が手控えられているなか、円高進行が重しとなっている。
長期金利の低下を受け運用環境の悪化が懸念される保険株も安い。
日銀は16日まで2日間の日程で金融政策決定会合を開いている。23日には英国の欧州連合(EU)離脱問題を巡る投票を控えて現状維持を想定する声は多い。市場では「きょう日銀は追加緩和には動かない可能性が高く、輸出関連株や不動産株などは買いにくい」との声があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は安値圏で推移している。
10時現在の東証1部の売買代金は概算で4331億円だった。売買高は4億6041万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1391と全体の72%を占めた。値上がりは407、変わらずは137銘柄だった。
日経平均マイナス寄与度は9.18円の押し下げで日東電がトップ。以下、TDKが7.84円、ダイキンが5.81円、アルプスが5.26円と続いている。
プラス寄与度トップはファストリで、日経平均を13.92円押し上げている。次いでソフトバンクが10.94円、KDDIが2.59円、コナミHDが1.96円と続く。
業種別では33業種中32業種が下落し、上昇は電気・ガスの1業種のみ。値下がり1位はゴム製品で、以下、輸送用機器、非鉄金属、水産・農林、電気機器、機械と並ぶ。

個別では、ソニーや任天堂が下げた。三井不や菱地所も売られた。第一生命や三井住友FGが安い。一方、ファストリやKDDIが上げた。保有するアリババ株の売却で2000~2500億円程度の売却益を見込むと発表したソフトバンクが売買を伴い上昇した。オムロンや日本取引所も買われた。
東証2部株価指数は反落した。ラオックスやアートSHDが下げた。半面、ベネ・ワンや象印が上げた。
なお、足元荒い値動きが目立つマザーズ指数は前日比2%安と弱いものの、1000p台はキープしている。