【オープニングコメント】
16日の東京株式市場は、もみ合いとなりそう。
日経平均株価予想レンジは、1万5700円-1万6100円
昨日の日経平均は5日ぶりに反発したものの、フシ目の1万6000円には届かず、戻り待ちの売りが意識されるとみられる。
FOMCの内容自体はそれほどサプライズがなかったこともあり、トレンドが大きく変化したという感はない。米国株が下げて終わったことや、ドル安・円高基調の継続から、日本株は上値の重い展開が想定される。
日銀金融政策決定会合については、市場では「現状を維持する」との見方が大勢のもようだが、結果を確認したいとして模様眺め気分が広がりそうだ
主要外国証券経由の注文動向は、売り1870万株、買い1770万株で、差し引き100万株の売り越し。売り越しは3営業日ぶり。金額も売り越し。
売りセクターに、食品、保険、小売、精密、鉄鋼、電機など。買いセクターに、電機、その他金融、化学、商社、鉱業など。
【好材料銘柄】
■生化学工業 <4548>
スイスのフェリング・ファーマシューティカルズ社と、腰椎椎間板ヘルニア治療剤「SI-6603」の海外独占販売などのライセンス契約に向けて基本合意。9月までに正式契約する予定。正式契約によりフェンリング社から契約一時金500万ドルを受領するほか、開発や販売の進捗に応じたロイヤリティを受け取る。また、発行済み株式数(自社株を除く)の0.35%にあたる20万株(金額で4億円)を上限に自社株買いを実施する。
■ペプチドリーム <4587>
米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社との共同研究から見出された特殊環状ペプチドの臨床試験を開始。これによりマイルストーンフィーを受け取る。また、今後の開発の進捗に応じて一時金や、上市後の売上高に応じたロイヤリティを受領する権利も有する。
■モブキャスト <3664>
マイネット <3928> [東証M]と包括的業務提携。同社が運営するブラウザゲームタイトルとプラットフォームを共同運営する。
■アクロディア <3823>
シンガポールの不動産開発・投資会社であるJVA VENTURE社と「インターホンIoTシステム」の販売で提携。
■マイネット <3928>
モブキャスト <3664> [東証M]と包括的業務提携を締結。モブキャストが運営するブラウザゲームタイトルとプラットフォームを共同運営する。
■オンコリスバイオファーマ <4588>
京都大学大学院の野田亮教授の研究グループと共同研究契約。がん細胞を正常化する働きを持つ「RECK遺伝子」を活性化させ、がん細胞を正常化する化合物を探求する。
【予定】
16(木)
日銀金融政策決定会合結果発表
黒田日銀総裁会見
《決算発表》
西松屋チェーン
【海外】
インドネシア中銀政策金利発表
ユーロ圏財務相会合
BOE金融政策委員会
米5月消費者物価指数(21:30)
米6月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30)
米1-3月期経常収支(21:30)
米6月NAHB住宅市場指数(23:00)
休場:南ア
《米決算発表》
クローガー
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは34ドル安、FOMC発表を好感も引けに材料出尽くし感

【NY概況】
15日のNYダウ平均は5日続落し、前日比34ドル65セント安の1万7640ドル17セントで終えた。
英国民投票への懸念が一服し、欧州株が全面高となり、買いが先行。生産者物価指数(PPI)やNY連銀製造業景気指数が堅調な内容となったことも好感された。
注目のFOMCでは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を受けて米利上げは緩やかなペースにとどまるとの見方が強まったが、株式相場の直後の反応は限られた。取引終了にかけては材料出尽くし感などから売りが優勢となり、下げに転じて終えた。
FRBの景気見通しなどを受け、利上げの先行きよりも米景気の回復ペースの鈍さに改めて関心が集まり、売りにつながったとの声があった。
ナスダック総合株価指数も5日続落し、同8.620ポイント安の4834.931で終えた。
セクター別では、不動産や耐久消費財・アパレルが上昇する一方で公益事業や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。
証券会社が「買い推奨リスト」から外したIT(情報技術)のシスコシステムズが売られた。
スーパーマーケットのホールフーズ(WFM)は、食品医薬品局(FDA)から製造過程に対する規定違反の警告を受け、軟調推移となった。
半導体のインテルや保険のトラベラーズ、航空機・機械関連のユナイテッド・テクノロジーズも安い。自社株買いを発表したバイオ製薬のセルジーンは買いが先行したが、相場全体の下げにつれて売りに押された。
一方、短文投稿サービスのツイッター(TWTR)は、独の無料音楽共有サービスであるサウンドクラウドへの7000万ドルの出資が報じられ、堅調推移。FOMC後の金先物相場の一段高を受けて、収益拡大への期待からニューモント・マイニングなど金鉱株が上昇した。
ホームセンターのホーム・デポ、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス、ゼネラル・エレクトリック(GE)などもしっかり。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,640.17 -34.65
S&P500種
2,071.50
ナスダック
4,834.931 -8.620
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は5営業日ぶりに反発した。9月物は前日比90円高の1万5865円で取引を終えた。15日の大阪取引所の終値は35円下回った。
米株とともに買いが先行した。9月物は一時1万5980円まで上げた。取引終了にかけては材料出尽くし感から米株が下げに転じ、つれて伸び悩んだ。
15日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策据え置きの結果を受け、穏やかな利上げ見通しが広がったものの買い反応は限られた。9月物の安値は1万5700円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
15865 ( -35 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
15965 ( +65 )
( )は大阪取引所終値比
【15日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5966.80(+43.27)
15日のロンドン株式相場は反発。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ43.27ポイント高の5966.80で引けた。構成銘柄の約8割が上昇するなか、鉱業関連株の上昇が指数に大きく影響した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9606.71(+87.51)
15日のフランクフルト株式相場は反発。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前日比87.51ポイント(0.92%)高の9606.71だった。5営業日続落した後、割安感から買いが広がった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4171.58(+41.25)