
【大引け概況】
15日の日経平均株価は5営業日ぶりに反発し、前日比60円58銭高の1万5919円58銭で終えた。前日の欧米株市場が総じて下落歩調を続けており、きょうの東京市場もこの流れを受けて主力株中心にやや売り優勢のなかで始まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)と、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。
ただ、日経平均が前日までの4日続落で1000円近い下げをみせていたこともあって、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢となった。
円相場の上昇が一服し、輸出関連株にも買いを誘った。
株価指数の算出会社である米MSCIは日本時間15日朝、中国本土の上海・深W3に上場する人民元建て株式(A株)を新興国株指数に採用するのを見送ると発表した。組み入れ期待が先行していたため15日の中国株式相場が下落するとの警戒感がいったん広がったが、中国の上海総合指数が朝安後に上昇に転じた。これも運用リスク回避の動きを和らげた。
JPX日経インデックス400も5営業日ぶりに反発し、前日比50.89ポイント高の1万1510.18で終えた。東証株価指数(TOPIX)も反発した。
業種別TOPIXは全33業種中22業種が上昇した。「保険業」や「輸送用機器」「電気機器」の上げが目立った。半面、「電気・ガス業」や「建設業」「石油石炭製品」などが下げた。
東証1部の売買代金は1兆9253億円と、3日続けて活況の目安とされる2兆円の節目を下回った。売買高は19億3842万株だった。値上がり銘柄は1032、値下がりは767、変わらずは159だった。
個別では、トヨタやホンダ、日産自など自動車株が朝安後にそろって上昇に転じて終えた。三井住友FGやみずほFGなどメガバンク株の一角も買われた。京セラやTDK、日東電など電子部品関連も買われた。ソフトバンクやソニー、JT、キーエンス、ペプチドリーム、ツルハホールディングス、ラクーンも高い。
半面、三菱UFJが下げ、ファストリ、NTT、KDDIも売られた。ダイキン、テルモが軟調、JR東日本、花王も下げた。関西電力、九州電力など電力株の下げも目立つ。
東証2部株価指数は4営業日ぶりに反発した。大引けの2部指数は、前日比16.86ポイント高の4214.45となった。
個別銘柄ではC&R社、フォーシーズ、システムソフト、アイレップ、朝日インテク、アートSHD、象印が上げた。半面、ヨシックス、石井表記、カネミツ、稀元素、SFP、ヨシックス、TOREXが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均 |
15,919.58 |
60.58 |
日経平均先物 |
15,900.00 |
120.00 |
TOPIX |
1,277.11 |
5.18 |
TOPIX先物 |
1,275.00 |
7.00 |
東証2部指数 |
4,214.45 |
16.86 |
JASDAQ |
2,471.97 |
7.83 |
マザーズ |
1,033.22 |
33.31 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1938420 |
1925350 |
東証2部 |
51430 |
12065 |
【市況】日経ジャスダック平均株価3日ぶり反発、投資家心理が改善

日経ジャスダック平均株価は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比7円83銭高い2471円97銭だった。日経平均株価が5営業日ぶりに反発するなど国内主力株が堅調に推移し、新興市場でも投資家心理が改善した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で334億円、売買高は9105万株だった。個別銘柄ではクロスキャット、アクサスHDがストップ高。日本ラッド、セルシード、日本アイエスケイ、ソフトフロン、ドーンが上昇した。半面、セプテニHD、チエル、テイン、日本テレホン、3Dマトリックス、ヒロセ通商は下落した。
【市況】東証マザーズ指数は3日ぶり反発、1000台を回復

東証マザーズ指数は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比33.31ポイント高い1033.22だった。前日14日に1000を割り込んでいだ東証マザーズ指数は1000台を回復した。
個別銘柄ではショーケースTV、メドレックがストップ高。そーせいやグリンペプ、サイバダイン、シリコンスタジオ、アウン、REMIX、エニグモ、エボラブルアジアが上昇した。一方でGMOテック、INSPEC、ハイアス&Co、Hamee、ブランジスタやアカツキは下落した。アキュセラは売り先行後、下げ渋って終えた。
きょう東証マザーズと福証Qボードに新規上場したホープ(6195)は、午後に公募・売り出し価格(公開価格、1400円)の2.3倍となる3220円で初値を付けた。終値は初値比で制限値幅の下限(ストップ安水準)にあたる2520円だった。同じく東証マザーズに新規上場したアトラエ(6194)も午後に公開価格(5400円)の2.4倍となる1万2720円で初値を付けた。終値は初値を11%下回る1万1340円だった。
市場では新規上場した2銘柄の初値後の下落について「新興市場では前日に大きく下げた銘柄の一角が活況になっていたため、資金が新規上場銘柄から流出した」との指摘があった。