
【前引け概況】
14日午前の日経平均株価は4日続落した。前引けは前日比200円29銭安の1万5818円89銭と、取引時間中として5月6日以来、およそ1カ月ぶりに1万6000円を下回った。
世界株安の連鎖が東京株式市場にも及ぶかたちで、業種を問わず広範囲に売り込まれた。
寄り付きは売り買いを交錯だったが、買いが一巡すると再び日経平均は下げに転じ、その後はじりじりと下げ幅を拡大した。市場ではヘッジファンドなどの短期売買が下げを主導する一方、積極的な押し目買いが手控えられたとの声が出ていた。
日経平均株価は一時250円近い下げで1万5800円台を割り込む場面もあった。先物連動の指数売買に振り回されるなか、実需で参戦する市場参加者も少なく、前場の売買代金は1兆円を下回っている。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)も4日続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9442億円、売買高は9億6277万株。東証1部の値下がり銘柄数は全体の9割弱にあたる1734、値上がりは147、変わらずは76だった。
個別ではソフトバンクグループが安く、小野薬品工業、ペプチドリームも下落。円高でインバウンド(訪日外国人)消費が一段と落ち込むとの懸念から、OLCが年初来安値を更新した。三菱UFJや三井住友FGなどのメガバンク株が売りに押された。13日にムーディーズ・ジャパンが発行体格付けを2段階引き下げたキヤノンも安い。
半面、2016年3~5月期の業績が好調だと伝わったしまむらが高い。16年6月期の業績見通しを引き上げたアイオデータが買われた。ソニー、新日鉄住金が底堅い。くらコーポレーションが値を飛ばし、しまむらも堅調。
東証2部指数は3日続落した。前引けの2部指数は、前日比104.04ポイント安の4203.83となった。個別銘柄ではフライト、RVH、ケミプロ化成、エスクローAJ、アートSHD、朝日インテク、象印が売られた。一方、神島化学工業、中央自動車工業、ヒラノテクシード、C&R社など買われた。
【市況】日経ジャスダック平均続落、エヌアイデイなどが一時ストップ安

日経ジャスダック平均株価は大幅に続落した。前引けは前日比52円04銭安い2471円81銭だった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で329億円、売買高は7247万株。
個別銘柄ではエヌアイデイ、ケイブ、日本ラッド、エイシアンスター、T&Cメディカル、アルファクスFS、五洋インテ、アエリア、チエル、マクドナルドなどが売られた。
半面、テインがストップ高。クロスキャット、アイレックスし、テクノ・セブン、シンバイオ、プロパスト、三信建設が上昇した。が下落した。
【市況】東証マザーズ指数は大幅続落、アキュセラの急落などを背景。

東証マザーズ指数は大幅続落した。前引けは前日比80.71ポイント安い1034.33だった。短期資金の売買を集めていたマザーズ上場のアキュセラの急落などを背景に投資家心理が悪化、リスク回避の売りが広がった。取引時間中の下落率は9%に達する場面もあった。
個別銘柄ではINSPECがストップ高。Hameeやインスペック、バルニバービ、エリアリンク、ヨシムラフードが上昇した。一方で、GMOテックがストップ安。そーせいやブランジスタ、アカツキ、オンコリスバイオ、マイネット、MDV、ブランジスタ、は下落した