【オープニングコメント】
14日の東京株式市場は、落ち着きどころを探る展開か。
英国のEUからの離脱を警戒した動きが強まり、13日の欧米株式は続落しており、売り先行のスタートで上値の重い展開が想定される。
日経平均株価予想レンジは、1万5800円-1万6200円を想定する。
ただ、日経平均株価は直近3日間で800円強の値下がりとなっていることから、短期的なリバウンドを狙った買いで、下げ渋る動きとなる場面も想定される。
また、為替相場は、1ドル=105円台の後半まで円高・ドル安が進み、主力の輸出関連株への重しとなっていることから、引き続き為替動向には神経質な展開が予想される。
【好材料銘柄】
■シンバイオ製薬 <4582>
自己疼痛管理用医薬品「SyB P-1501」の入院期間中の短期術後急性疼痛管理を適応とした第3相臨床試験を開始。2019年の製造販売承認取得をめざす。
■プロパスト <3236>
前期経常を2.5倍上方修正。
【予定】
14(火)
4月鉱工業生産指数確報値(13:30)
【国内】
《決算発表》
SJI、丸善CHIホールディングス、積水ハウス・リート投資法人、菊池製作所、エニグモ、システム ディ、バリューゴルフ、サンバイオ、オハラ、ファーストロジック、サクセスホールディングス、ハイアス・アンド・カンパニー、ウインテスト、スリー・ディー・マトリックス、ツルハホールディングス、オービス、TASAKI、アルデプロ、明豊エンタープライズ、いちごオフィスリート投資法人、スターツプロシード投資法人
【海外】
4月ユーロ圏鉱工業生産
5月英消費者物価指数
FOMC(~6/15)
米5月小売売上高(21:30)
米5月輸入物価(21:30)
米4月企業在庫(23:00)
米ゲーム見本市E3(~6/16ロサンゼルス)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは132ドル安、英EU離脱を警戒した世界株安

【NY概況】
13日のNYダウ平均は3日続落した。終値は前週末比132ドル86セント安の1万7732ドル48セントだった。
英国の欧州連合(EU)離脱の懸念などを背景にアジア・欧州株が全面安となり、売りが先行。原油相場の反発で一時上昇する場面もあったが、昨日にフロリダ州で発生した銃乱射事件を嫌気したリスク回避の動きもあり、引けにかけて下げ幅を拡大した。
米マイクロソフトが大きく下げたのもダウ平均を押し下げた。米リンクトインを262億ドル(約2兆8000億円)で買収すると発表した。費用負担が目先の業績を圧迫するとの見方から、マイクロソフトの下落率は3%に迫り、ダウ平均を構成する30銘柄でも下落率は最大だった。
ダウ平均は小幅に上げに転じる場面もあった。今週は14~15日に米連邦公開市場委員会(FOMC)がある。重要イベントを前に持ち高調整を目的とした買い戻しも入りやすく、相場を支えた。
ナスダック総合株価指数も3日続落し、前週末比46.108ポイント安の4848.440で終えた。
セクター別では不動産を除いて全面安となり、運輸やテクノロジー・ハード・機器の下落が目立った。
個別では、銃乱射事件を背景とした旅行需要低迷への懸念から、デルタ航空、アメリカン航空など、航空関連株が下落。13日から世界開発者会議を開いているアップルも下落。クレジットカードのビザやアメリカン・エキスプレス、製薬のファイザーなども売られた。
一方で、情報セキュリティーのシマンテックが高い。同業のブルーコートを46億5000万ドルで買収すると発表し、業績拡大を期待した買いが優勢だった。
ビジネス向けSNSのリンクトインはソフトウェアのマイクロソフトによる262億ドルでの買収に合意したことが報じられ、約50%の株価上昇。銃乱射事件で規制強化に伴う駆け込み需要への思惑から銃器製造のスミス・アンド・ウェッソン(S&W)が大幅高。石油のエクソンモービルやマクドナルドなども買われた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,732.48 -132.86
S&P500種
2,079.06 -17.01
ナスダック
4,848.440 -46.108
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は3日続落し、約6週間ぶりに1万6000円を割り込んで終えた。9月物は前週末比370円安の1万5920円で取引を終え、13日の大阪取引所の終値を50円下回った。
英国の欧州連合(EU)離脱への警戒感から世界株安が続き、米株とともに売られた。円高も重荷になり、9月物は一時1万5885円まで下げた。一方、高値は1万6275円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
15920 ( -50 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16000 ( +30 )
( )は大阪取引所終値比
【13日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6044.97(-70.79)
13日のロンドン株式相場は続落。FTSE100種総合株価指数は前週末終値に比べ70.79ポイント(1.16%)安の6044.97で引けた。構成銘柄の約9割が下落した。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を来週に控え警戒感が強まり、投資家がリスク資産を圧縮する動きから欧州各国株式相場が大幅下落した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9657.44(-177.18)
13日のフランクフルト株式相場は続落。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前週末比177.18ポイント(1.8%)安の9657.44だった。英国の欧州連合(EU)離脱懸念で欧州各国株式相場が軒並み下落した。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4227.02(-79.70)