
【前引け概況】
10日午前の日経平均株価は続落した。前引けは前日比81円70銭安の1万6586円71銭だった。
前日の欧米株市場が総じて軟調だったほか、WTI原油先物価格も反落したことでリスク回避の流れのなか売りが優勢となった。下げ幅は一時145円まで拡大した。
外国為替市場では1ドル=107円台での推移と円安に振れているが、自動車など主力輸出株の一角は堅調だったものの、内需株や資源開発関連などに売りが出て、全体を押し下げた。
前場中ごろから底堅さが目立った。投資指標面の割安感に着目した買いも入った。来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合という重要イベントを控え、積極的な買いが見送られる一方、下値を売り込む雰囲気も乏しかった。
売買代金はきょうがメジャーSQ(株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数)算出日だったことから通常ベースより大きく膨らんでいる。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆5936億円、売買高は13億7049万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1268と全体の64%強を占めた。値上がりは540、変わらずは149銘柄だった。
個別では三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが軟調、JFEや新日鉄住金など鉄鋼株、住友鉱やDOWAなど非鉄株の下げが目立った。国際石開帝石や石油資源など鉱業株、JXやコスモHDなど石油石炭製品株も安い。ソフトバンクやKDDI、NTTも売られた。セブン&アイ・ホールディングスも値を下げた。
一方でトヨタや日産自は小じっかり。ヤクルトやコロプラが大幅上昇し、横河電やアルプスも上げた。塩野義製薬が堅調、ブイ・テクノロジー、芦森工業、サンケン電気、ラウンドワンも大きく買われた。
東証2部株価指数は4営業日ぶりに反落した。前引けの2部指数は、前日比11.7ポイント安の4380.70となった。
個別銘柄では、神鋼鋼線、Oak、日本精機、DIT、ケイアイ不、タカトリが売られた、一方、カネミツがストップ高。RVH、マルコ、青山財、日プラストが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均反落、プロパティAなどが売られる

日経ジャスダック平均株価は小幅に反落した。前引けは前日に比べ70銭安い2557円21銭だった。前日9日におよそ5カ月ぶりの高値を付けるなど堅調な推移が続いていたため、目先の利益を確定する目的の売りが優勢だった。
ただ、東証1部の大型株が弱含むなか、将来の成長期待の新興株には買いも入ったため下げ幅は限られた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で177億円、売買高は3197万株。
個別銘柄では、プロパティA、ブロッコリー、日本ラッド、リプロセル、平田機工が下落した。半面、エヌアイデイ、アルファクスFS、T&Cメディカルがストップ高。エスプール、マクドナルド、ガーラ、トリケミカル、アジアゲートHD、アルファクスが上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は続伸、GMOテックがストップ高

東証マザーズ指数は続伸した。前引けは前日比3.83ポイント高い1166.99だった。個別銘柄ではGMOテックがストップ高。Bガレジ、アドウェイズ、そーせい、アキュセラ、アカツキが上昇した。一方、ブランジスタやJIGSAW、グリンペプ、UMN、鎌倉新書、テラスカイは下落した。