
【大引け概況】
8日の日経平均株価は続伸し、前日比155円47銭高の1万6830円92銭とこの日の高値で終え、1日以来1週間ぶりの高値を付けた。
寄り付きは高く始まった後いったん軟化したが、後場に入ると再び買いが優勢となり、次第高の展開で結局日経平均株価は高値引けとなった。
前日の欧米株市場が総じて堅調だったことに加え、WTI原油先物価格が50度ル台を回復するなどが追い風となった。しかし、米6月利上げの可能性がほぼ消えたなかで、朝方発表の1~3月のGDP改定値が上方修正されたことなどから円が強含み、これを横目に全体相場も前場は売りに押される場面が目立った。
円相場が1ドル=106円台後半に上昇すると、トヨタやキヤノンなど輸出関連株に売りを誘った。
昼休み時間中に中国税関総署が発表した5月の貿易統計を受け、中国景気に対する過度の警戒感が後退し関連銘柄が買われた。
5月の中国の輸入は減少したが、市場予想に比べ小幅にとどまったことで、内需減少への警戒感が後退した。中国への収益依存度が相対的に高いとされる信越化やファナック、伊藤忠などが取引終了間際にかけて上げ幅を拡大。日経平均も押し上げた。
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合、英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票など重要イベントを控えて様子見姿勢は強かった。
JPX日経インデックス400も続伸し、前日比91.43ポイント高の1万2174.51で終えた。東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
業種別TOPIXは全33業種中27業種が上昇した。「空運業」や「石油石炭製品」「水産・農林業」の上げが目立った。半面、「保険業」や「非鉄金属」「鉄鋼業」などが下げた。
東証1部の売買代金は1兆8207億円と、4日続けて2兆円を下回った。
東証1部の売買高は16億6613万株だった。値上がり銘柄は1248、値下がりは557、変わらずは151だった。
個別では、トヨタやホンダ、日産自など自動車株が総じて上昇。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGのメガバンクはそろって上げて終えた。ファストリやファナックなど値がさ株も買われた。Vテクやソニー、パナソニックが高く、小野薬やアステラスも買われた。ワイエイシイがストップ高に買われ、低位では大東紡織が急動意。ネクシィーズグループも物色人気が再燃した。
半面、村田製やキーエンスが安く、KDDIやデンソー、OLCが下げた。
KLab、enishが急落、クミアイ化学工業、横浜ゴム、アシックス、住友金属鉱山なども値を下げた。
東証2部株価指数も続伸した。大引けの2部指数は、前日比6.32ポイント高の4389.09となった。個別銘柄ではDNA研がストップ高。川本産業、ASTI、昭和HD、アートSHD、象印、ぷらっとが上げた。半面、フライト、フォーシーズ、フマキラー、朝日インテク、Oak、フライトHDが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,830.92 |
155.47 |
日経平均先物 |
16,850.00 |
150.00 |
TOPIX |
1,350.97 |
10.20 |
TOPIX先物 |
1,353.00 |
8.50 |
東証2部指数 |
4,389.09 |
6.32 |
JASDAQ |
2,554.73 |
0.80 |
マザーズ |
1,156.48 |
14.87 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1666130 |
1820728 |
東証2部 |
47220 |
12473 |
【市況】日経ジャスダック平均株価4日続伸、日本ラッドがストップ高

日経ジャスダック平均株価は小幅に4日続伸した。終値は前日比80銭高い2554円73銭だった。午前は安い水準での推移が目立ったが、日経平均株価が午後に入り一段高となるなど東証1部の大型株が持ち直すと、個人投資家の新興企業株への物色意欲も徐々に高まった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で426億円、売買高は7007万株だった。個別銘柄では日本ラッドがストップ高。リプロセル、FVC、OSGコーポ、田中化研、新報国鉄、アジアゲートHDが上昇した。半面、アイサンテクやニッピ、タツモ、内外テック、リバーエレテク、IGポートは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続伸、マイネット、GMOテックなどがストップ高

東証マザーズ指数は続伸した。終値は前日比14.87ポイント高い1156.48だった。個別銘柄ではマイネット、GMOテック、ブランジスタがストップ高。グリンペプ、そーせい、アクトコール、リアルコム、CRIミドル、フリークアウト、SHIFTが上昇した。一方、ヘリオスやアカツキ、セレス、sMedio、メディアS、フィット、モブキャスが下落した。