
【大引け概況】
6日の日経平均株価は反落した。終値は前週末比62円20銭安の1万6580円03銭だった。
朝方はリスク回避ムード一色のなかスタート。米5月の雇用統計が、事前の市場予想を大きく外れ、非農業部門の雇用者数の伸びが小幅にとどまったことから米6月の利上げは見送られる可能性が高まった。
外国為替市場で円高・ドル安が急速に進み、企業の輸出採算が悪化するとの懸念から売りに押された。
利上げ観測の後退で、3日の米株式市場では金融株が売られた。東京市場でもこの流れを引き継いで銀行株なども下落し、日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。
ただ売り一巡後は、為替相場が取引時間中に円安方向に押し戻されたこともあって、押し目買いを誘った。日経平均は寄り後すぐに1万6322円まで水準を切り下げたものの、その後は一貫して戻り足に。大引け段階ではそこから260円近く浮上したことになる。
6日午前には菅義偉官房長官が「最近の為替市場では投機的な動きがみられてきたが、急激な変動は望ましくない」と発言した。市場では「今年秋に総合的な経済対策が打ち出されるとの期待から大引けにかけて一段と買い戻しが進んだ」との声もあった。
JPX日経インデックス400は反落し、前週末比42.28ポイント安の1万2005.62で終えた。東証株価指数(TOPIX)も反落し、終値は前週末比4.80ポイント安の1332.43だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆8267億円と、売買活況の節目とされる2兆円を連日で下回った。売買高は18億7087万株。東証1部の値下がり銘柄数は1233、値上がりは595、変わらずは128だった。
個別では、トヨタやホンダ、富士重などの自動車株が下げた。神戸地検と兵庫県警が金融商品取引法違反(インサイダー取引)の容疑で6日に関係者らを一斉聴取する方針を固めたと伝わった神戸物産が安い。三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが冴えず、ペプチドリームも軟調。デンソーも売りに押された。山一電機、SMKの下げも目立つ。
半面、保有するガンホー株を売却する方針を発表したソフトバンクが上げた。スマートフォン(スマホ)向けに新作ゲームの配信を始めたコロプラも大幅に上昇した。森永製菓、カゴメなど食品関連株の強さも目立った。宮越ホールディングスはストップ高、東邦チタニウムも買われた。
東証2部株価指数は小幅に反落した。大引けの2部指数は、前週末比4.52ポイント安の4381.37となった。個別銘柄では、ぷらっと、ヨネックス、サイオス、パルステック、アートSHD、ヨネックスが下げ、ソトー、スリープロ、SFJ、ダイハツデイ、DIT、フライト、朝日インテク、Jミートが上げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均 |
16580.03 |
-62.20 |
日経平均先物 |
16,560.00 |
-100.00 |
TOPIX |
1,332.43 |
-4.80 |
TOPIX先物 |
1,332.00 |
-8.00 |
東証2部指数 |
4381.37 |
-4.52 |
JASDAQ |
2546.36 |
0.57 |
マザーズ |
1,130.24 |
-7.75 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1870870 |
1826708 |
東証2部 |
55760 |
14102 |
【市況】日経ジャスダック平均株価続伸、日本ラッドなどがストップ高

日経ジャスダック平均株価は小幅に続伸した。終値は前週末比57銭高の2546円36銭だった。3日発表の米雇用統計を受けて外国為替市場で円高・ドル安が進んだ。東証1部の主力銘柄に売りが出た一方、新興市場では為替の影響を受けにくい内需銘柄に買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で257億円、売買高は5722万株だった。
個別銘柄では内外テック、日本ラッド、カーディナルがストップ高。
チエル、タツモ、ソフトフロン、フェローテク、クリムゾン、アズジェント、オービス、ハビックスも上げた。
一方、文教堂HDがストップ安。鴨グランド、新日建物、構造計画、FVCやアスコットが下落した。前週末3日に2016年12月期の単独最終損益の見通しが6年ぶりの赤字になると発表した大塚家具が下げた。
【市況】東証マザーズ指数は反落、アンジェスなどが売られる

東証マザーズ指数は反落した。終値は前週末比7.75ポイント安い1130.24だった。
個別銘柄では、そーせい、モブキャス、アンジェス、メディビ、エディア、MRT、ブランジスタなど下げた。
半面、セレス、あんしん保証がストップ高。JIGSAW、オンコリス、ジェネパ、ハイアス&Co、パートナーAが上昇した。東大発ベンチャーと仮想通貨「ビットコイン」のサービスの共同開発を進めると発表したセレスが大幅高だった。