
【前引け概況】
3日午前の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに小幅反発し、前日比27円42銭高の1万6589円97銭で前場を終えた。
為替が1ドル=108円90銭近辺でもみ合うなど円高が一服していることや、前日の米国株高やOPEC総会通過後の原油価格が堅調だったこともあって、東京株式市場でも買い安心感が広がった。ファストリが大幅高となり、日経平均の上昇に寄与した。
ただ、市場エネルギーが盛り上がらない中で上値も重い。
3日は5月の米雇用統計が発表される。米利上げの動向を左右しそうな指標とあって、影響を見極めたいとする雰囲気が積極的な売買を見送らせた。一方、5月の既存店売上高が前年同月比5.9%増となったファストリが6%高と急伸し、1銘柄で日経平均を68円押し上げた。
JPX日経インデックス400は小幅続落、東証株価指数(TOPIX)は小幅反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8543億円だった。売買高は8億1440万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1011と、全体の52%を占めた。値下がりは754、変わらずは188銘柄だった。
個別では、トヨタやソニーが上昇した。小野薬や武田も上げた。午前に16年6月期の業績見通しの上方修正を発表したペプドリが売買を伴って上昇した。タカタが上昇、日本エンタープライズ、エムスリー、アダストリアなども値を飛ばした。
一方、ソフトバンクやファナックが下落した。米アップルの主力のスマートフォン(スマホ)の販売鈍化への警戒感が広がり、TDKやアルプスなどが下げた。
横河電機、コナミホールディングスなどが大幅安。カシオ計算機も安い。田辺三菱製薬が下落、新日鉄住金や東京ガスも軟調だった。
東証2部株価指数は3日ぶりに反発した。前引けの2部指数は、前日比23.53ポイント高の4385.41となった。
個別銘柄ではエルミック、朝日インテクやインテリクス、トレックスセミ、ジオスター、青山財が上げた。一方、RVHやバリューHR、ヨシックス、相模ゴムが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均反発、日本ラッドがストップ高

日経ジャスダック平均株価は3日ぶりに反発した。前引けは前日に比べ7円14銭高い2546円21銭となった。前日の米株高を受けて投資家心理が改善。運用リスクをとる流れが強まった。もっとも米雇用統計の発表など相場に影響する重要日程を控え、持ち高を一方に傾ける動きは乏しかった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で180億円、売買高は4408万株。個別銘柄では日本ラッドがストップ高。ソフィアHD、チエル、ドーン、シンバイオ製薬、文教堂HD、不二精機が上昇した。半面、FVCやセプテニHD、アイサンテク、カーディナル、フーマイエレ、岡本硝子が下落した。
【市況】東証マザーズ指数は反発、GMOテックなどがストップ高

東証マザーズ指数は3日ぶりに反発した。前引けは前日比15.22ポイント高い1123.69だった。個別銘柄ではモブキャス、GMOテックがストップ高。そーせいやブランジスタ、オンコリス、エディア、Aimingが上昇。
一方で、エナリス、テラスカイ、アキュセラやsMedio、FFRIが下落した。