
【大引け概況】
2日の日経平均株価は大幅に続落した。終値は前日比393円18銭安の1万6562円55銭だった。下げ幅は5月2日の518円以来、1カ月ぶりの大きさだった。
前日の後場の急落の余韻を引きずり、売り優勢で始まった後も次第安の展開となり、後場に入り下げ渋る場面はあったが、引けにかけて再び下げ幅を広げる展開となった。
円相場が1ドル=108円台に上昇し、株式市場では運用リスクを回避するための売りが増えた。増税延期を1日夕の会見に表明した安倍晋三首相が、経済対策の具体的な規模には言及しなかったのを失望した売りも出た。
日銀の佐藤健裕審議委員が2日の講演での発言で、早期の追加緩和の観測が後退したのも円相場を押し上げた。採算悪化の懸念で輸出関連株などへの売りに拍車が掛かり、日経平均は午後に一時430円を超す下げとなった。
JPX日経インデックス400は前日比278.63ポイント安の1万2004.95、東証株価指数(TOPIX)は30.26ポイント安の1331.81だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆930億円。売買高は20億7508万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1773と全体の9割を超えた。値上がりは139、変わらずは44だった。
個別では、トヨタや日産自の自動車株やキヤノン、ダイキンなど輸出関連株に売りが目立った。原油相場の先行き不透明感から国際石油開発帝石や石油資源が大きく下げた。新日鉄住金やJFEの鉄鋼株、三菱UFJや三井住友FGのメガバンク株も大幅下落した。
ソフトバンクグループ、ファーストリテイリングも大幅に下げた。新日本科学、関西ペイントが急落、アシックス、日本アジア投資の下げも目立つ。
一方で内需関連株の一角に買いが入り、ヤフーやドンキHDが上昇した。エムスリーやパーク24、ツムラも上げた。富士紡ホールディングスが高く、マルハニチロも買いを集めた。
東証2部株価指数は続落した。大引けの2部指数は、前日比12.83ポイント安の4361.88となった。個別銘柄ではぷらっとやアートSHD、ローツェ、フライト、インターアクが下げた。一方、バリューHRが一時ストップ高。アジア航測、クリヤマHD、ジオスター、FUJIKO、ヨネックスが上げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均 |
16,562.55 |
-393.18 |
日経平均先物 |
16,590.00 |
-380.00 |
TOPIX |
1,331.81 |
-30.25 |
TOPIX先物 |
1,335.50 |
-27.50 |
東証2部指数 |
4361.88 |
-12.83 |
JASDAQ |
2539.07 |
-8.49 |
マザーズ |
1,108.47 |
-19.45 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2075080 |
2093017 |
東証2部 |
50600 |
14027 |
【市況】日経ジャスダック平均株価続落、ドーンなどが売られる

日経ジャスダック平均株価は続落した。終値は前日比8円49銭安い2539円07銭だった。東証1部の大型株が下げ幅を広げると、新興株にも目先の利益を確定する目的の売りが優勢になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で369億円、売買高は7578万株だった。
個別銘柄ではアスコットや構造計画、ドーン、カーディナル、サンキャピタルが下落した。半面、日本ラッドやチエル、タツモ、オービス、文教堂HDは上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、ジグソーなどがストップ安

東証マザーズ指数は続落した。終値は前日比19.45ポイン安い1108.47だった。6営業日ぶりに取引時間中に取引が成立したアキュセラは乱高下の末、小幅に7日続落した。
個別銘柄ではジグソー、エナリスがストップ安。
スマートフォン(スマホ)ゲーム「神の手」への期待感を背景にこのところ上昇基調にあったブランジスタは利益確定売りで反落した。そーせい、アドウェイズ、ヨシムラフード、ネットイヤー、日本スキー、JIAが下落した。
一方、モブキャス、sMedio、GMOテックがストップ高。オンコリスバイオ、ラクス、PRTIMES、メドレック、FFRIが上昇した。