
【前引け概況】
2日午前の日経平均株価は大幅に続落した。午前終値は前日比387円61銭安の1万6568円12銭で、下げ幅は一時、400円に迫った。1万6600円台を割り込みほぼ安値引けだった。
米国株市場ではNYダウがわずかにプラス圏で着地したものの方向感を欠き、外国為替市場で1ドル=108円台に入る急速な円高が、輸出主力株を中心に売り材料となった。安倍首相は1日、消費増税の延期を正式に表明したが、全体相場には事前に織り込みが進んでおり、反応は限定的だった。
市場には「英国の国民投票前に米連邦準備理事会(FRB)は利上げに動かないとの見方が円の先高観を強めている」といい、株式市場では輸出関連株への売りを促した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は大幅続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9625億円、売買高は9億9240万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1738と全体の9割に迫った。値上がりは139、変わらずは76だった。
個別では、トヨタや日産自の自動車株、アルプスや村田製の電機株が下げた。鉄鋼株や鉱業株にも売りが目立ち、JFEや国際石開帝石など安い。先物主導で下げるなかでソフトバンクグループ、ファストリやファナックの値がさ株も下げた。ネクシィーズグループ、関西ペイント、旭硝子の下げも目立つ。
一方で、マルハニチロが買われ、ヤフーやドンキHD、明治HDなど散発的に買われた。堀場製作所、豆蔵ホールディングスなども値を飛ばした。エムスリー,イーレックスも上値を追った。
東証2部株価指数は続落。前引けの2部指数は、前日比15.5ポイント安の4359.21となった。
個別銘柄ではぷらっとやアートSHD、ローツェ、インターアク、フライトが下げ、ヨネックスやサイオス、アジア航測、クリヤマHD、ジオスター、FUJIKOが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均続落、カーディナルなどが売られる

日経ジャスダック平均株価は続落した。前引けは前日に比べ10円59銭安い2536円97銭だった。日銀の佐藤健裕審議委員の講演などを受けて円高・ドル安が一段と進行し、日経平均株価が下げ幅を拡大した。投資家心理が悪化し、新興市場でも売りが膨らんだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で214億円、売買高は4527万株。
個別銘柄ではカーディナル、チエル、IPS、アスコット、ドーンが下落した。半面、日本ラッドがストップ高。タツモ、日本ラッドオービス、タツモ、岡本硝子、文教堂HD、DACが上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、GMOテックがストップ高

東証マザーズ指数は続落した。前引けは前日比30.53ポイント安い1097.39だった。アキュセラは乱高下し、前引け時点では4%安だった。
個別銘柄ではジグソーがストップ安。ネットイヤー、ヨシムラフード、アドウェイズ、ヒューマン・メタボ、そーせい、ブランジスタが下落した。
一方、GMOテックがストップ高。パナソニックとIoT機器のセキュリティーで共同研究を始めると発表したFFRIが高く、sMedio、ミクシィ、ラクス、モブキャス、オンコリスバイオがしっかり。