
【大引け概況】
31日の日経平均株価は5日続伸し、終値は前日比166円96銭高の1万7234円98銭だった。4月27日以来およそ1カ月ぶりの高値を付けた。
5日続伸は2015年11月17日から24日まで以来で今年初めてとなる。
寄り前発表の4月の鉱工業生産指数速報値が事前の市場予測に反して上昇したことなどが支援材料となった。その後、後場取引時間中に為替が1ドル=111円台前半まで円安が進んだことや中国・上海株が大きく上昇したこともあって、全体相場は主力輸出株を中心に上げ幅を広げた。
取引開始前に経済産業省が発表した4月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は97.0.と前月を0.3%上回った。市場予想(1.5%低下)に反して2カ月連続で上昇した。時間の経過とともに設備投資の持ち直しに期待した買いも増えた。
JPX日経インデックス400は3日続伸し、前日比124.20ポイント高の1万2453.26で終えた。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸した。終値は前日比13.79ポイント高の1379.80だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆8740億円と、18日以来およそ2週間ぶりに2兆円の大台を上回った。
株価指数を開発・算出するMSCIの指数採用銘柄の入れ替えに伴う売買が取引終了時点で膨らんだ。もっとも、前場段階の売買代金は8000億円強に過ぎず、実態面では閑散商いが続いている状況に変わりはない。
売買高は25億2840万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の7割近い1336、値下がりは475、変わらずは144だった。
個別では、円安を背景にトヨタのほか日産自やホンダなど自動車株が上昇した。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなどメガバンクも高い。テレビ用の液晶パネルから撤退すると伝わったパナソニックも上げた。
日経平均寄与度の高いファーストリテイリングも高い。ネクシィーズグループがストップ高に買われ、ダブル・スコープも値を飛ばした。
半面、前日に16年1~4月期決算を発表したDyDoが下げた。三菱グループ28社が保有する株式を売り出すと発表した三菱総研が安い。コナミホールディングスは利益確定売りに冴えず、エーザイ、あすか製薬は急落した。保土谷化学工業、イソライト工業、グンゼ、ダスキンなども下落した。
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前日比10.34ポイント高の4393.47となった。
個別銘柄では小島鉄、セントケアHD、アオイ電子、ジオスター、フライト、象印、システムソフが上げ、イムラ封筒、ケミプロ化成、タカトリ、NCS&A、朝日インテク、アートSHDが下落した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均 |
17,234.98 |
166.96 |
日経平均先物 |
17,230.00 |
150.00 |
TOPIX |
1,379.80 |
13.79 |
TOPIX先物 |
1,377.00 |
11.00 |
東証2部指数 |
4,393.47 |
10.34 |
JASDAQ |
2,548.85 |
9.18 |
マザーズ |
1,144.64 |
12.15 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2528400 |
2874028 |
東証2部 |
61790 |
15979 |
【市況】日経ジャスダック平均株価続伸、カーディナルがストップ高

日経ジャスダック平均株価は続伸した。終値は前日比9円18銭高い2548円85銭だった。前週末からの消費増税の延期報道を受けて投資家心理が改善している。取引時間中の円相場がおおむね1ドル=111円台前半で推移したことも指数の上昇に寄与した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で391億円、売買高は9567万株だった。
個別銘柄ではカーディナルがストップ高。IPS、高橋ウォール、ヤマト・インダ、パピレス、福山コンサル、テイツー、ガーラ、マクドナルドが上昇した。半面、JHD、フジトミ、夢テクノロジー、チエル、アスコットや日本ラッド、カルナバイオは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は3日続伸、ブランジスタなどがストップ高

東証マザーズ指数は3日続伸した。終値は前日比12.15ポイント高い1144.64だった。
個別銘柄ではブランジスタ、STUDIOUS、メドレック、DDS、エディア、ジーンテクノなどがストップ高。サイバダイン、アドウェイズ、アクセルM、アライドアーキアカツキが上昇した。
一方でそーせいやセレス、DMPは下落した。アキュセラは5日連続でストップ安となり、取引時間中に売買が成立しなかった。インベスターズC、セレス、エイジアは売られた。