
【前引け概況】
31日前場の日経平均株価は5日続伸した。前引けは前日比83円93銭高の1万7151円95銭だった。日経平均の上げ幅は100円に迫る場面もあった。
朝方は目先の利益確定売りに押されたが、売り一巡後は買いが優勢になった。外国為替市場での円安基調の継続や前日の欧州株高が支えとなった。
外国為替市場で1ドル=111円台近辺でもみ合うなど円安水準をキープしていたこともあって、リスクを取る動きが継続した。寄り前発表の4月の鉱工業生産指数の速報値が市場予想に反し上昇したことも全体相場のセンチメントを良くしている。
取引開始前に経済産業省が発表した4月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は前月比0.3%上昇し97.0だった。市場の予想に反して改善したため、設備投資の持ち直しに期待した買いが入り機械株の上昇にもつながった。
主力30銘柄で構成するTOPIXコア30の上昇率が日経平均を大きく上回り、主力株の上昇が目立つ。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)はそれぞれ3日続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8052億円、売買高は8億1358万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1021、値下がりは761、変わらずは171だった。
個別では、トヨタ自動車が大商いで高い。マツダなど自動車株の一角が高い。テレビ用の液晶パネルから撤退すると伝わったパナソニックが上げ、終身・養老保険などを値上げすると伝わったかんぽ生命も上昇した。ネクシィーズグループ、新日本科学も値を飛ばした。リクルートホールディングスも商いを伴い堅調。任天堂、ヤマハ発動機も上値を追った。
一方、三菱グループ28社が保有する株式を売り出すと発表した三菱総研が安い。JTやソフトバンクが小幅に下げた。コナミホールディングス、大塚ホールディングスも軟調。あすか製薬は急落した。太平洋セメント、ディー・エヌ・エーも値を下げた。
東証2部指数は小幅に続伸した。前引けの2部指数は、前日比1.87ポイント高の4385.00となった。
個別銘柄では、セントラル総、ラオックスやヨネックス、インタートレ、ピクセラが買われた。半面、イムラ封筒、朝日インテク、アートSHD、タカトリ、パルステック、NCS&Aが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均続伸、前日比5円83銭高

日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前日比5円83銭高い2545円50銭となった。前日の株価上昇を受けて利益確定売りも出たが、前週末からの消費増税延期報道や円安・ドル高の進行による投資家心理の改善で買いが続き、小幅に上昇した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で227億円、売買高は6355万株。個別銘柄では、テイツーや日本ラッド、IPS、高橋ウォール、ハンズマン、福山コンサル、ブロッコリーが上昇した。半面、フジトミ、アスコットやカルナバイオ、トリケミカル、チエル、JHDは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続伸、ブランジスタがストップ高

東証マザーズ指数は小幅に続伸した。前引けは前日比0.44ポイント高い1132.93だった。個別銘柄ではブランジスタがストップ高。DDS、アクセルM、STUDIOUS、エディア、アカツキが上昇した。
一方で、そーせいやセレス、サイバダイン、DMP、インベスターズC、エイジア、オークファンは下落した。