[10時の概況]
31日10時現在の日経平均株価は前日比13円87銭安の1万7054円15銭で推移している。
米国市場休場で材料難のなか、1万7000円到達に対する達成感などが意識されて反落でスタート。寄り前に発表された4月の鉱工業生産指数が前月比+0.3%と市場予想(同-1.5%)を上回ったことで、金融緩和への期待感がやや後退したもよう。
朝方は円相場が1ドル=110円後半まで円高・ドル安に振れ、嫌気した売りに押された。一方、前日の欧州株式相場が上昇し、投資家心理の改善が続いているため下値では買いが入った。
日経平均は前日までに4日続伸し節目の1万7000円を上回ったため、目先の利益を確定する売りも出やすい。直近で上昇基調が続いていたコナミが下げるなど、売りに押される銘柄もある。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)も前日終値近辺での小動きが続く。
業種別では33業種中15業種が値上がり。1位は鉱業で、以下、電気・ガス、輸送用機器、電気機器と続く。値下がり上位には石油・石炭、食料、ガラス・土石が並んでいる。
原油価格の戻り歩調が続いており、業績が改善するとの期待から国際石開帝石などが上昇した。
10時現在の東証1部の売買代金は概算で4526億円、売買高は4億7856万株。東証1部の値下がり銘柄数は967、値上がりは771、変わらずは207。
日経平均マイナス寄与度は4.51円の押し下げでコナミHDがトップ。以下、エーザイが4.04円、セコムが1.92円、JTが1.8円と続いている。
プラス寄与度トップはファナックで、日経平均を4.90円押し上げている。次いでテルモが3.53円、信越化が2.27円、日東電が2.24円と続く。
個別では、トヨタやマツダなど自動車株の一角が上昇した。朝方発表の4月の鉱工業生産指数速報値が予想に反して上昇したため、ファナックや安川電などの機械株も上げた。
半面、JTや味の素が下げた。三菱グループ28社が保有する株式を売り出すと発表した三菱総研が引き続き安い。
東証2部指数は小幅反落した。朝日インテク、アートSHD、象印が下げ、エスクロAJやヨネックスが上げた。
マザーズ銘柄では、ブランジスタがストップ高で取引を開始した後は上げ幅を縮小。また、そーせいは前日終値を挟んでのもみ合いとなっている。