
【大引け概況】
30日の日経平均株価は続伸し、前週末比233円18銭高い1万7068円02銭とこの日の高値で終えた。1万7000円台回復は4月27日以来約1カ月ぶりだ。
前週末の米国株市場でNYダウが堅調な動きをみせたことに加え、為替市場でドル買い円売りの動きが加速したことから、主力輸出株を中心にリスクオンの流れが強まった。
日経平均は上げ幅が200円を超える場面もあった。ただ、商いは薄く、東証1部の売買代金は連日で今年最低を更新した。
安倍晋三首相は30日午前から、消費増税再延期について、自民党幹部と調整を続けた。市場では消費増税の延期がほぼ確実になったと受け止め、景気の下振れ懸念が後退した。食料品やサービス業の上げも目立った。
JPX日経インデックス400は続伸し、前週末比149.06ポイント高の1万2329.06だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、16.08ポイント高の1366.01だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆5604億円と2015年12月28日以来の低水準だった。活況の目安とされる2兆円割れは8営業日連続で約1年9カ月ぶり。
消費増税の延期に加え、今後、政府が打ち出す景気対策の中身を見極めたいとの空気も濃かった。
売買高は15億9773万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1534と全体の約78%を占めた。値下がりは307、変わらずは114銘柄だった。
個別では、円安進行を追い風にトヨタ自動車、日産自動車など自動車株の上昇が目立った。
国内に家庭紙の生産設備を新設すると発表した大王紙が年初来高値を更新した。製紙業のレンゴーや北越紀州紙も上げ、DyDoやココカラFも買われた。ソフトバンクグループ、村田製作所、アインホールディングス、ブレインパッドも値を飛ばした。
一方、クボタや日立金が下落した。ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ユナイテッドアローズ、TSIホールディングスなども大きく値を下げた。
東証2部株価指数は反発した。大引けの2部指数は、前週末比34.3ポイント高の4383.13となった。
個別銘柄ではDNA研、朝日インテクやまんだらけ、スガイ化学工業、スリープロ、DIT、ケミプロ化成が上げた。一方、光陽社、アシードHD、セントラル総、ジオスター、スターマイカ、RVHが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
17,068.02 |
233.18 |
日経平均先物 |
17,080.00 |
260.00 |
TOPIX |
1,366.01 |
16.08 |
TOPIX先物 |
1,366.00 |
16.00 |
東証2部指数 |
4,383.13 |
34.30 |
JASDAQ |
2,539.67 |
21.71 |
マザーズ |
1,132.49 |
41.03 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1597730 |
1560450 |
東証2部 |
63070 |
15310 |
【市況】日経ジャスダック平均株価 21円71銭高、JHDなどがストップ高

日経ジャスダック平均株価は上昇した。終値は前週末比21円71銭高い2539円67銭だった。東京外国為替市場で円相場が約1カ月ぶりに1ドル=111円台まで下げた。投資家のリスク選好姿勢が強まり新興企業株に及び、買いが優勢になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で408億円、売買高は6246万株だった。
個別銘柄ではJHD、アスコット、IPS、日本ラッド、カーディナルがストップ高。フジトミ、IGポート、トリケミカルも買われた。半面、AKIBAHD、アジアゲートHD、大和コン、ネクストジェン、ガーラやドーン、マクドナルドは下落した。
【市況】マザーズ指数は続伸、sMedioなどがストップ高

東証マザーズ指数は続伸した。終値は前週末比41.03ポイント高い1132.49だった。そーせいなど新興株の主力株に買いが集まった。
個別銘柄ではsMedio、アークン、エディアストップ高。スマートフォン(スマホ)ゲーム「神の手」の詳細を27日に発表したブランジもスタストップ高。アカツキやセレス、DMP、アカツキ、REMIX、セレスが上昇した。
半面、サンワカンパニー、アクロデア、デザインワン、ピクスタ、インベスCなどは安い。226銘柄のうち値下がりは23銘柄にとどまった。創薬ベンチャーのアキュセラは「日本取引所グループ自主規制法人が同社株のインサイダー取引の疑いで調査を始めた」と伝わり、売りが膨らんだ。