[10時の概況]
30日、10時現在の日経平均株価は前週末比88円97銭高の1万6923円81銭で推移している。
寄り付きは続伸でスタート、1万7000円に迫る場面があった。
上げ幅は一時140円近くに達した。27日の米株高や外国為替市場で1ドル=110円台に下落した円相場を好感し、自動車株や電機株などの輸出関連株を中心に買いが入った。安倍晋三首相が2017年4月予定の消費増税の延期を固めたと伝わり、景気の下振れ懸念も後退した。
10時現在、日経平均株価は伸び悩んでいる。前週末終値に比べた上げ幅を100円未満に縮め、1万6900円台前半で推移している。「政府の景気対策の規模を見極めたいとする投資家が多い」といい、上値を追うムードが薄れた。
「海外投資家や機関投資家は買いを手控えている」との指摘があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も伸び悩んでいる。
東証1部の売買代金は概算で4185億円、売買高は4億8610万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1182と全体の約61%を占めた。値下がりは561、変わらずは205だった。
業種別では33業種中25業種が値上がり。1位はパルプ・紙で、以下、ガラス・土石、海運、食料と続く。値下がり上位には鉄鋼、空運、証券・商品が並んでいる。
日経平均プラス寄与度トップはファナック で、日経平均を9.22円押し上げている。次いでソフトバンクが5.53円、TDKが5.49円、味の素が4.41円と続く。
マイナス寄与度は3.69円の押し下げで日東電がトップ。以下、京セラが3.69円、クボタが1.27円、日揮が1.22円と続いている。
円安が進んだことで、日産自や富士重などの自動車株が一段と上昇した。資生堂やコナミHDも上げ幅を広げている。味の素や花王などの消費関連銘柄にも買いが続いている。
一方、2015年度に海外プラントの受注高が大幅減となった日揮が一段と下げた。京セラも下落。新日鉄住金など鉄鋼株も売りが目立つ。
東証2部株価指数は反発している。象印とベネ・ワンが上げ、アートSHDとRVHが下げた。
225先物はクレディ・GS・アムロ・メリル・バークレイズが買い越し。
野村・JP・みずほ・ドイツ・シティ・三菱・パリバが売り越し。
TOPIX先物はモルスタ・クレディ・みずほ・メリル・大和が買い越し。
バークレイズ・ドイツ・GS・JPが売り越し。
外資系等はCRIミドル(3698)、ユニゾ(3258)、オープンハウス(3288)、ITHD(3626)、芝浦電子(6957)に注目。