
【大引け概況】
26日の東京株式市場は、寄り付きは大きく買いが先行したものの、その後日経平均株価は戻り売りに押され伸び悩み、後場終盤に値を消す展開となった。
日経平均株価は、終値は前日比15円11銭高の1万6772円46銭と、4月27日以来およそ1カ月ぶりの高値で終えた。
前日の欧米株が総じて高かったことに加え、上昇基調にある原油市況を好感してリスクオンの流れに乗って始まった。しかし、寄り後は外国為替市場でドル売りの動きが強まり1ドル=109円台半ばまで円高に振れ、これを横目に上げ幅を縮小する展開となった。
伊勢志摩サミットの結果を見極めたいとの思惑も積極的な買いを手控えさせた。
セクター別では資源関連などに物色資金が向かっている。後場終盤はポジション整理の売りがかさんで、日経平均はマイナス圏に沈む場面もあったが、大引けはかろうじてプラス圏で着地した。売買代金は今週に入って最も膨らんだが、1兆8000億円台にとどまるなど閑散相場が続いている。
JPX日経インデックス400は小幅に反落し、前日比4.37ポイント安の1万2114.06で終えた。
東証株価指数(TOPIX)の終値は前日比0.01ポイント安の1342.87だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆8343億円と、2兆円の大台を6日続けて下回った。2015年12月22~30日まで6日連続の2兆円割れ記録に並んだ。売買高は17億6943万株。東証1部の値上がり銘柄数は930、値下がりは844、変わらずは179だった。
個別では、リニア中央新幹線の大阪への延伸時期が前倒しされる可能性が伝わったJR東海が上げた。米投資ファンドが支援する方針と伝わったタカタが急伸した。トヨタや富士重、ホンダなど自動車株の一角も高い。ファーストリテイリングが上昇、ペプチドリーム、新日本科学が高く、武田薬品工業も買い優勢。
半面、出資する中国インターネット通販大手のアリババ集団に米証券取引委員会(SEC)の調査が入ったと伝わり、ソフトバンクが下げた。村田製作所も安い。KDDI、NTTなどの通信株の一角も安い。SBIホールディングス、あい ホールディングスが大幅安、クックパッド、新光電気工業の下げも目立つ。
東証2部株価指数は小幅に反落した。大引けの2部指数は、前日比5.99ポイント安の4356.87となった。
個別銘柄では、システムソフト、タカトリ、イムラ封筒、朝日インテク、アートSHD、システムソフトが売られた。一方、フライト、ケイアイ不、象印、プラズマ、エスクローAJ、ケミプロ化成が上昇した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均 |
16,772.46 |
15.11 |
日経平均先物 |
16,790.00 |
20.00 |
TOPIX |
1,342.87 |
-0.01 |
TOPIX先物 |
1,345.00 |
0.00 |
東証2部指数 |
4,356.87 |
-5.99 |
JASDAQ |
2,517.96 |
-8.48 |
マザーズ |
1,088.10 |
-10.89 |
ドル/円 |
109.7 |
-0.49 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1769430 |
1834381 |
東証2部 |
52390 |
17811 |
【市況】日経ジャスダック平均株価は反落、アルファクスFSなどが売られる

日経ジャスダック平均株価は反落した。終値は前日比8円48銭安い2517円96銭だった。マザーズ上場のバイオベンチャー、アキュセラが急落し新興企業株全体の重荷となった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で342億円、売買高は7527万株だった。売買代金は2月29日以来、約3カ月ぶりの少なさだった。
個別銘柄ではアルファクスFS、ハビックス、リーバイス、FVCや平田機工、アイサンテクが下落した。半面、カーディナル、高橋ウォール、ガーラ、IPS、ガーラやドーン、イリソ電子は上昇した。
【市況】マザーズ指数は3日続落、アキュセラの急落が重荷

東証マザーズ指数は3日続落した。終値は前日比10.89ポイント安い1088.10だった。アキュセラが制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下落した。新薬候補の臨床試験で病気の進行を抑える効果が確認できなかったと発表した。グリンペプやアンジェスなど他のバイオ株に売りが及んだ。アカツキ、エクストリームがストップ安。エンバイオHD、LITALICO、ロゼッタ、中村超硬が売られた。
一方、ヒューマン・メタボがストップ高。そーせいやブランジスタ、セレス、パス、デザインワン、sMedio、アクロデアなどが買われた。