
【前引け概況】
24日午前の日経平均株価は続落し、前日比111円22銭安の1万6543円38銭で前場を終えた。
前日の欧米株市場が総じて軟調だったことや、為替が円高傾向に振れたことなどを背景にリスク回避ムードが強まり、続落となった。
米6月利上げの思惑浮上を引き金に、前週からドル円相場ではドル買いの動きが活発化し1ドル=110円台に入っていたが、足もとは再び109円台前半まで押し戻されている、円安基調が鈍ったことを嫌気した売りが広がった。海外事業の収益が目減りすると懸念され、自動車や電機などが下げた。
ただ押し目買い意欲は根強かった。鉄鋼や非鉄など市況関連株が売られる一方、食品や医薬品の一角などディフェンシブセクターが相対的に強い動きをみせている。また、今週26~27日に伊勢志摩サミットを控え、公共投資拡大などの政策期待を背景として建設株などにも買いの矛先が向いた
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で7736億円、売買高は8億1960万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1206と、全体の約62%を占めた。値上がりは572、変わらずは175銘柄だった。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが冴えず、ソフトバンクグループも軟調。日産自が全株式売却を検討すると伝わったカルソカンセは大幅安となり、鉄鋼の新日鉄住金とJFE、非鉄の住友鉱が下げた。東京海上とユニチャームが下落し、クボタとIHIの下げも大きかった。
一方、NTTドコモと積ハウスは上昇し、いすゞ自動車が堅調、ブイ・テクノロジーも高い。ここ急速人気化している日本アジア投資も大幅高。リズム時計工業、東京製鉄も買われた。
東証2部株価指数は小幅反落した。前引けの2部指数は、前日比5.06ポイント安の4342.93となった。 個別銘柄ではサイオス、エスクローAJ、郷鉄工所、ローツェ、朝日インテク、象印が売られた。一方、アイスタディがストップ高。ウィルは一時ストップ高と値を飛ばし、タカトリ、Jトラストやカネコ種が上げた。
【市況】ジャスダック平均 反落、プロパティAなどが売られる

日経ジャスダック平均株価は反落した。
前引けは前日に比べ3円73銭安い2527円35銭だった。外国為替市場で円安・ドル高が一服し日経平均株価が下落。投資家心理の改善にブレーキがかかり新興企業向け株式市場でも買いが手控えられた。
東証マザーズ市場で時価総額が大きいそーせいが反落したことも、投資家心理を冷やした。
ジャスダック市場の売買代金は概算で250億円、売買高は5229万株。
個別銘柄ではプロパティA、リーバイス、チエル、DIT、ドーン、イリソ電子が下落した。半面、無料通話アプリLINEとの業務提携締結を発表した夢の街創造がストップ高。
ハビックスもストップ高。アルファクスFSは一時ストップ高と値を飛ばし、ブロッコリー、アイビー、ガーラ、リバーエレテクも買われた。
【市況】マザーズ指数は反落、UNITEDなどが売られる

東証マザーズ指数は反落した。前引けは前日比12.63ポイント安い1106.60だった。
個別銘柄ではエクストリーム、UNITED、ヘリオス、アウン、そーせい、UNITED、JIGSAWが下落した。一方、ブランジスタやアキュセラ、エボラブルA、DMP、メドレック、エボラブルアジア、総医研が上昇した。