[10時の概況]
日経平均株価は前日比122円06銭安の1万6532円54銭で推移している。
日経平均株価は続落して始まったが下げ渋っている。
23日の東証1部売買代金が今年最低を更新し、市場では膠着感が強まっているとの声が多い。26日からの主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を控えて積極的な売買が期待できないことに加え、日経平均のチャートは25日移動平均と75日移動平均が現在の水準近くで収束し方向感が出にくくなっているという。
外国為替市場で円高・ドル安に振れていた円相場が109円台前半で落ち着き、輸出採算の悪化を懸念した売りが弱まっている。
景気の影響を受けにくい食品や医薬品の一角に買いが入り、相場を下支えした。たばこ大手のJTは軟調に始まった後にじりじりと上げ、味の素やキリンHDにも買いが入った。医薬品では大塚HDなどがしっかりだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も下げ幅を縮小している。
10時現在の東証1部の売買代金は概算で4845億円、売買高は5億4076万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1139と、全体の約58%を占めた。値上がりは621、変わらずは193銘柄だった。
業種別では33業種中30業種が下落し、上昇は食料、空運、建設の3業種にとどまっている。値下がり1位は保険で、以下、鉄鋼、海運、非鉄金属、銀行、電気機器と並ぶ。
日経平均マイナス寄与度は14.32円の押し下げでファストリがトップ。以下、ソフトバンクが8.71円、ファナックが7.06円、セコムが4.75円と続いている。
プラス寄与度トップはJTで、日経平均を1.02円押し上げている。次いでいすゞが0.75円、大和ハウスが0.63円、ヤマハが0.59円と続く。
個別では、クボタは下げ幅を拡大し、ユニチャームとセコムも一段安となった。
日産自が全株式売却を検討すると伝わったカルソカンセは大幅安となり、鉄鋼の新日鉄住金とJFEが下がり、東芝と東京海上の日中の安値圏で推移している。
一方、野村は上げに転じ、いすゞの上げも目立つ。
東証2部株価指数は小幅反落している。朝日インテクと象印が下げ、Jトラストとカネコ種が上げた。
一方、朝方上昇したマザーズ指数は小幅ながらマイナス圏で推移している。