
【大引け概況】
20日の日経平均株価は続伸した。終値は前日比89円69銭高の1万6736円35銭だった。前日の米国株市場でNYダウが3日続落と軟調だったことを受けて、寄り付きは売りに押される展開で始まった。
寄り後は押し目買いが入り次第高の展開となった。全体商いは薄いものの売り圧力も限定的だった。
きょうは“閑散に売りなし”を地で行く展開となった。為替が取引時間中に円安方向に振れたことも、主力株には追い風となった。
市場では、「企業による自社株買いが相場全体の需給を引き締めた面がある」と指摘していた。
主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で、財政出動などの経済政策で各国が協調姿勢を確認するとの期待が先行し、買いが優勢になった。ただ、重要イベントを控えた週末とあって積極的な買いは続かず、手じまい目的の売りが一段の上値を抑えた。
JPX日経インデックス400は反発し、終値は49.80ポイント高の1万2136.17だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、6.84ポイント高の1343.40で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆8831億円と、節目の2兆円を連日で下回り5月9日以来の低水準だった。売買高は18億8727万株。東証1部の値上がり銘柄数は全体の7割弱の1332、値下がりは481、変わらずは139だった。
個別では、2016年3月期決算と同時に自社株買いを発表した損保JPNKが上げた。子会社が心疾患向けの再生医療製品の治験を始めたと発表したノーリツ鋼機も高い。トヨタや三菱UFJ、ソフトバンクも上げた。
パスコが急騰、ブレインパッド、日本アジア投資、enishなども値を飛ばした。リゾートトラスト、フルキャストホールディングスなども大幅高。
半面、銅などの商品相場の下落による収益悪化懸念から住友鉱、三井金が安い。港湾の地盤を改良する公共工事でデータの改ざんがあったと伝わった東亜建も売られた。
ブリヂストン、JTが軟調、ソフトブレーンも利益確定の売りに下落。パイオニア、日本精工などの下げも目立っている。楽天が値を下げ、日本製鋼所、日立建機も安い。
東証2部株価指数は続伸した。前日比20.52ポイント高の4342.24となった。
個別銘柄では、ぷらっとがストップ高。エスクロAJ、アートSHD、朝日インテク、セブンシーズ、ケイアイ不、システムソフトが上昇し、セントラル総、タカトリ、RVH、ヨシックスが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,736.35 |
89.69 |
日経平均先物 |
16,740.00 |
100.00 |
TOPIX |
1,343.40 |
6.84 |
TOPIX先物 |
1,343.50 |
8.50 |
東証2部指数 |
4,342.24 |
20.52 |
JASDAQ |
2,516.24 |
9.26 |
マザーズ |
1,080.82 |
12.74 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1887270 |
1883187 |
東証2部 |
58050 |
18917 |
【市況】ジャスダック平均株価は続伸、自動運転関連銘柄が賑わう

日経ジャスダック平均株価は続伸した。終値は前日比9円26銭高い2516円24銭だった。政府による財政出動への思惑などで日経平均株価が堅調に推移し、投資家心理が改善した。新興企業向け株式市場でも買いが優勢になった。
「政府が2020年に乗用車の無人自動運転を解禁する」との報道で自動運転関連銘柄に個人投資家の買いが膨らんだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で517億円、売買高は8616万株だった。
個別銘柄ではドーン、プロパティAがストップ高。アスコットやシンバイオ、アバール、リーバイス、エムケイシステム、SOLHDが上昇した。
半面、エイジスが一時ストップ安。ハビックス、特殊電極、セプテニHDやシノケンG、イリソ電子は下落した。
【市況】マザーズ指数は続伸、イードがストップ高

東証マザーズ指数は続伸した。終値は前日比12.74ポイント高い1080.82だった。売買代金は1707億円と、6日以来2週間ぶりの低水準だった。
個別銘柄ではエクストリーム、イードがストップ高。メドレック、ネットイヤー、カヤック、バルニバービ、アカツキ、JIGSAW、サイバダインが上昇した。
一方ブランジスタストップ安。そーせい、イグニス、マルマエ、DMP、アークン、モルフォが下落した。