
【前引け概況】
19日午前の日経平均株価は続落し、前日比8円02銭安の1万6636円67銭で前場を終えた。
為替の円安基調を追い風に主力輸出株中心に買いが入り反発して始まったが、買い一巡後は上値も重く小幅マイナス圏で着地した。
時間外取引の原油安を嫌気した売りが出た。朝方は外国為替市場で円相場が1ドル=110円台前半の円安・ドル高に振れ、輸出関連株に採算の改善を期待した買いが入ったが、徐々に上値が重くかった。
前日のニューヨーク原油先物は反落し、時間外取引で1バレル47ドル台半ばまで一段と下げ、資源開発の国際石開帝石や石油元売りのJXが売られ株価指数を押し下げた。
銅、亜鉛、ニッケル価格も下げ、非鉄の住友鉱と三菱マも売られた。資源安を受けて、商社の三菱商と三井物も下げた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も朝高後に下げに転じた。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9462億円、売買高は10億4712万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は916と、全体の約47%を占めた。値上がりは885、変わらずは148銘柄だった。
個別では過去最高益観測の出た損保JPNKとMS&ADは上昇。生保の第一生命とT&Dも上げた。証券の野村と大和が上がり、OLCとスズキの上昇が大きかった。ソフトブレーンが大幅高、日本製鋼所の上昇も目立つ。アウトソーシング、東祥などが買われた。
一方、鉄鋼の新日鉄住金とJFEは下落し、三菱ケミHDと中部電、ソニーが下げた。スタートトゥデイが急落、ペプチドリームも軟調。村田製作所も冴えない。国際石油開発帝石、石油資源開発が売られ、日本精工、LIXILグループなども値を下げた。
東証2部株価指数は反発した。前引けの2部指数は、前日比25.7ポイント高の4320.62となった。
個別銘柄ではぷらっと、Oak、ベネ・ワン、朝日インテク、象印、コマニーが買われた。半面、セントラル総が一時ストップ安。ブルボンと相模ゴが下げた。
【市況】ジャスダック平均 反発、プロパティAがストップ高。

日経ジャスダック平均株価は小幅に反発した。前引けは前日比7円26銭高の2502円71銭だった。
前日に下げた反動の買いが入ったほか、円相場が円安・ドル高に振れ、投資家心理が改善した。ただ、日経平均株価が朝高後伸び悩み、下げに転じる場面では投資家のリスク回避姿勢が強まり、前引けにかけて伸び悩んだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で235億円、売買高は4822万株。
個別では、プロパティA、アルファクスFSがストップ高。2015年11月~16年4月期の業績が従来見通しを大幅に上回ったと発表したオービスが買い気配となっている。自動運転関連のドーンやアイサンテクも上げた。フジタコーポ、新報国鉄、AKIBAHD、ネクストジェン、ブロッコリーなども買われた。
半面、テインがストップ安。イーター電機、ショーエイコーポ、アスコット、チエル、構造計画などが売られた。
【市況】マザーズ指数は反発、マルマエがストップ高

東証マザーズ指数は小反発した。
市場では「前日までの大幅下落に伴う追加担保の差し入れ義務(追い証)発生による売りが重荷になった一方、一部の銘柄では自律反発狙いの買いが入った」との指摘があった。
個別銘柄ではジェネパ、マルマエがストップ高。指数への影響度が大きいそーせいが上げた。イグニス、DMP、Eガーディアン、MRTも値上がり率上位に買われた。
半面、アライドアーキ、ブランジスタ、INSPEC、アカツキが下げた。