【オープニングコメント】
19日の東京株式市場は反発後、上値を試す場面もありそう。
政策期待も引き続き支えとなり、底堅い推移が続くと予想する。
日経平均株価予想レンジは、1万6500円-1万6900円を想定する。
きのう18日、日経平均はチャート上で、25日線が75日線を上抜くGC(ゴールデンクロス)を形成しており、先高期待が高まる可能性もありそう。
為替相場は、4月FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の公表を受け、ドル・円が1ドル=110円台の前半と円安に振れている。円安の進行で主力の輸出関連銘柄には、見直しの動きが進みそうだ
主要外国証券経由の注文動向は、売り890万株、買い1300万株で、差し引き410万株の買い越し。買い越しは2営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、建設、食品、化学、ガラス、薬品、不動産、自動車、電機、保険など。買いセクターに、機械、商社、通信、電機、ゴム、小売、薬品、情報通信、建設など。
【注目の好材料銘柄】
■ネクステージ <3186>
発行済み株式数(自社株を除く)の3.95%にあたる40万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月19日から6月17日まで。
■OATアグリオ <4979>
伊藤忠商事 <8001> グループの伊藤忠ケミカルフロンティアと資本業務提携。国際的なネットワークを活用し、海外農業関連市場へのビジネス展開の加速を図る。資本面では伊藤忠ケミカルフロンティアが同社株26万9500株(発行済み株式の4.87%)を取得する。
■ノーリツ鋼機 <7744>
16年3月期の連結税引き前利益は前の期比12.3%増の22.2億円に伸び、17年3月期も前期比93.6%増の43億円に拡大する見通しとなった。同時に、今期の年間配当は前期比2円増の10円に増配する方針とした。
■エスクロー・エージェントジャパン <6093>
オーブが開発したブロックチェーン技術を、不動産取引の認証・決済システムへ応用するために、共同で調査研究を開始する。
■オービス <7827>
16年10月期第2四半期累計(15年11月-16年4月)の連結経常利益を従来予想の3.1億円→5.1億円(前年同期は2.2億円)に61.7%上方修正し、増益率が38.0%増→2.2倍に拡大し、8期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。
【予定】
19(木)
【国内】
20年国債入札
3月機械受注(8:50)
3月全産業活動指数(13:30)
《決算発表》
サンユ建、USシステムズ、特殊電極、ケネディ商、フジコー、原田工業、ニュートンFC、うかい、横丸魚
【海外】
インドネシア中銀政策金利発表
南アフリカ中銀政策金利発表
アジア石油化学工業会議(APIC)開催(シンガポール、~20日)
豪4月失業率(10:30)
英4月小売売上高(17:30)
米4月シカゴ連銀全米活動指数(21:30)
米5月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30)
米4月CB景気先行総合指数(23:00)
《決算発表》
ウォールマート・ストアーズ、ギャップ
休場:トルコ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは180ドル安、経済指標や連銀総裁発言で追加利上げを意識

【NY概況】
18日のNYダウ平均は小幅に続落した。終値は前日比3ドル36セント安の1万7526ドル62セントだった。米連邦準備理事会(FRB)による次の利上げ時期が想定より早まるとの見方が一段と強まり、米株式相場には売りが優勢だった。
FRBは午後、4月26~27日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。大半のメンバーが6月の利上げを支持していることが明らかとなり、追加利上げへの警戒感から発表後に急落、引けにかけてもみ合う展開となった。
米金利が大きく上昇し、外国為替市場ではドルが円やユーロなどの主要通貨に対して急伸した。米株式には企業業績への悪影響を意識した売りが出て、ダウ平均は一時111ドル安となった。
もっとも、ダウ平均は上げる場面もあった。政策金利の引き上げに伴う利ざやの改善が見込まれる金融株が上昇し、相場を支えた。ニューヨーク原油先物相場が1バレル49ドルに迫る水準まで上げていたのもエネルギー関連株の買いを誘い、議事要旨の発表前にダウ平均の上げ幅は一時106ドルを超えた。
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比23.386ポイント高の4739.119で終えた。米マイクロン・テクノロジーなど半導体株のほかバイオ製薬株に買いが広がり、指数を押し上げた。
セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方で公益事業や素材が下落した。
個別ではディスカウントストアのターゲット(TGT)の軟調決算が嫌気され、多くの決算発表が予定されている小売セクターに売りが広がった、ウォルマート(WMT)や会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)が下落した。
発表した四半期決算や業績見通しが物足りないと受け止められた食品のホーメル・フーズも大きく下落。スポーツ用品のナイキも下げた。
一方、ホームセンター大手のロウズが高い。発表した2~4月期決算が増収増益で業績見通しを引き上げたのが買い材料視された。ソフトウエア会社が集まるインドのバンガロールに開発拠点を設けると発表したアップルも上昇。JPモルガン・チェースやゴールドマンサックスに買いが集まった。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,526.62 -3.36
S&P500種
2,047.63 +0.42
ナスダック
4,739.119 +23.386
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。6月物は前日比160円高の1万6715円で取引を終えた。18日の大阪取引所の終値を125円上回った。
4月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表後にドル買い・円売りが強まったのを受け、買いが広がった。一方で6月の利上げの可能性を明記した議事要旨を受けてダウ工業株30種平均は下げたため、つれて売られる場面もあった。6月物の高値は1万6800円、安値は1万6505円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16715 ( +125 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16735 ( +145 )
( )は大阪取引所終値比
【16日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6165.80(-1.97)
ロンドン株式相場は小動き。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ1.97ポイント安の6165.80で引けた。上昇・下落銘柄数はほぼ拮抗した。資源株が下落した一方で、金融株が買われた
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9943.23(+53.04)
18日のフランクフルト株式相場は反発。ドイツ株式指数(DAX)の終値は前日比53.04ポイント(0.54%)高の9943.23だった。銀行株が買われ、欧州の主要株式相場を押し上げた。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4319.30(+21.73)