
【前引け概況】
18日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比100円75銭高の1万6753円55銭だった。前日の米株安などを背景に朝方は売りに押される展開となったが、前場終盤から買いが厚くなり、日経平均は大きくプラス圏に切り返した。
寄り前に発表された1~3月GDPは前期比年率1.7%増と市場コンセンサスを上回り、6月に予定される日銀金融政策決定会合での追加緩和期待が後退し、マイナス金利の拡大による収益悪化懸念が和らいだ銀行株が大幅高となった。
また、マイナス金利による運用難に直面する保険株などが買われ相場全体を支えた
政府の景気対策に対する期待も根強い。このため不動産株などにも買いが入った。
日経平均の底堅さから日経平均先物にまとまった買い注文が断続的に入った。裁定取引に絡んだ買いがソフトバンクやファストリなど値がさ株に入ったのも指数を押し上げた。
JPX日経インデックス400も続伸し前日比91.08ポイント高い1万2177.60だった。
東証株価指数(TOPIX)も続伸した。業種別TOPIXは33業種中28業種が上昇した。「鉱業」や「銀行業」「石油・石炭製品」の上昇が目立った。半面、「電気・ガス業」や「情報・通信業」などが下落した。
午前の取引終了時点の東証1部の売買代金は1兆436億円、売買高は11億999万株、東証1部の値上がり銘柄数は1056、値下がりは761、変わらずは134だった。
個別では、三菱UFJが5%超上昇し、三井住友FGやみずほFGも3%超上昇するなどメガバンクに買いが集まった。トヨタや富士重など自動車株の一角も買いが優勢になった。ソフトバンクやファストリなど値がさ株の一部は朝安後に上げに転じた。
ソニー、TDK、アルプスも高い。gumiが急伸、ワイエイシイも大幅高。国際石油開発帝石、日本写真印刷などの上昇も目立つ。
半面、KDDIやNTTなど通信株が安く、ALSOK、ネクシィーズグループが大幅安となった。小野薬や武田など医薬品株も安い。新日本科学、J-POWER、ソフトブレーンなども大きく下げた。
東証2部株価指数は続落した。前引けの2部指数は、前日比6.32ポイント安の4330.64となった。
個別銘柄では、ぷらっと、サイオス、マルコ、アートSHD、RVH、朝日インテクが下げた。半面、セントラル総がストップ高。帝国ホテル、ピクセラ、スリープロ、象印、ベネ・ワン、は買われた。
【市況】ジャスダック平均、手掛かりに乏しく反落。

日経ジャスダック平均株価は反落した。前引けは前日比4円28銭安い2510円60銭だった。日経平均株価の上げ幅が100円を超えるなど東証1部の大型株に対する投資家の注目度が高まった。
半面、新興企業向け株式市場は手掛かりに乏しく、最近の主力株の値動きの悪さも重荷となり、次第に利益確定の売りが優勢になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で312億円、売買高は5409万株。
個別銘柄では、東京証券取引所が信用取引規制を強化したFVCやアスコットが一時ストップ安。チエル、アルファクスFS、太洋工業、不二精機、日本アイエスケイが下落した。半面、プロパティA、ハビックス、構造計画、テインがストップ高。マクドナルド、フジタコーポ、オリコン、NaITO、精養軒、トリケミカルが上昇した。
【市況】マザーズ指数は反落、ブランジスタがストップ安

東証マザーズ指数は大幅に反落した。前引けは前日比62.17ポイント安い1077.87だった。循環物色の対象になっていたバイオ関連株などの売りが膨らんだ。
個別銘柄ではブランジスタがストップ安。データセクション、そーせい、ロックオン、ロゼッタが下落した。一方、ジェネパ、INSPECがストップ高。イグニスは一時ストップ高と値を飛ばし、アイビーシー、サンバイオ、パス、アークン、アカツキが上昇した。