[10時の概況]
10時時点の日経平均は前日比88円03銭安の1万6564円77銭で推移している。
米国株が下落したなか、寄り前に発表された1-3月期GDP速報値は前期比年率+1.7%と市場予想(同+0.3%)を上回る格好になった。
うるう年による押し上げ効果が1%前後あるとみられ、「消費税率引き上げの先送りや追加緩和の観測を打ち消すほどではない」との声があった。
9時半すぎに130円あまり下落する場面があったが、その後は下げ幅を縮小している。
想定外の上振れを受けて、政策への期待感はやや低下したものの、メガバンクは好調な経済状況を素直に受け止め強含みの格好となっている。
一方、円相場が上昇し輸出関連株に売りを促した。連日で大きな動きが目立っているマザーズ指数は前日比2%超下落している。
JPX日経インデックス400は1万2000台半ばを中心とする動きとなっている。時価総額の大きい銀行株の上昇で、東証株価指数(TOPIX)とともに日経平均と比べた底堅さが目立つ。
業種別TOPIXでは33業種中24業種が下落し、「電気・ガス業」「情報・通信業」「鉄鋼業」などが下落している。半面、「鉱業」や「銀行業」「石油・石炭製品」が上げている。
東証1部の売買代金は概算で5570億円、売買高は6億252万株だった。値下がり銘柄数は1194、値上がりは601、変わらずは153だった。
日経平均マイナス寄与度は15.69円の押し下げでファストリがトップ。以下、KDDIが15.3円、ファナックが7.84円、日東電 が6.31円と続いている。
プラス寄与度トップは東エレクで、日経平均を5.02円押し上げている。次いでアルプスが2.98円、コナミHDが1.77円、ソフトバンクが1.77円と続く。
個別では、トヨタやホンダ、日産自など主力の自動車株が安い。NTT、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクなど通信株にも売りが優勢になっている。ALSOKが安く、ファストリや武田も下げている。半面、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなど銀行株が上昇している。三井不や住友不、菱地所など不動産株も高い。原油先物相場の上昇を受け国際石開帝石や三菱商が上げている。
東証2部株価指数は続落している。アートSHD、タカトリ、RVHが安い。半面、システムソフ、セントラル総、ベネ・ワンが高い。
225先物は野村・パリバ・大和・メリル・UBS・SBIが買い越し。
JP・みずほ・アムロ・モルスタ・バークレイズが売り越し。
TOPIX先物はモルスタ・日興・GS・UBSが買い越し。
メリル・大和・JP・GSが売り越し。
外資系等はシップ(3360)、ツクイ(2398)、日新薬(4516)、トリドール(3397)に注目。