【オープニングコメント】
18日の東京株式市場は、シカゴ先物にさや寄せする格好から売りが先行だろう。
同水準に位置する5日、25日線レベルでの攻防といったところであろう。一目均衡表では基準線辺りが支持線として意識される可能性がありそうだ。
日経平均株価予想レンジは、1万6400円-1万6800円を想定する。
ドル・円が円高に振れている。主力の輸出関連株を中心に、軟調な動きとなりそう。反落後、下値を試す場面もありそう。
取引開始前に発表される1-3月期GDP(国内総生産)速報値の市場予想平均は、前期比0.1%のプラス、同年率0.3%のプラスとみられている。仮に、市場予想の平均を下回った場合には、景気対策を期待する動きが出て、上昇する可能性もある。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1450万株、買い1550万株で、差し引き100万株の買い越し。買い越しは3営業日ぶり。金額も買い越し。
売りセクターに、銀行、通信、薬品、電機、小売、鉄鋼、証券、保険など。買いセクターに、電機、ゴム、機械、食品、情報通信、薬品、建設、ガス、電子機器、化学、その他製品など。
【注目の好材料株】
■オリコン <4800>
発行済み株式数(自社株を除く)の6.83%にあたる100万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月18日から11月30日まで。
■ジェネレーションパス <3195>
ECマーケットプレイスの構築を手掛ける北京移動納維信息科技服務有限公司と資本業務提携に向けて基本合意。中国での販売シェア拡大を目指す。4月売上高は前年同月比6.6%増と、今期に入り6ヵ月連続で前年実績を上回った。
■アイビーシー <3920>
野村総合研究所 <4307> グループのNRIセキュアテクノロジーズとセキュリティソリューション連携で協業。インフラ可視化による情報漏洩対策強化を実現。
■アクトコール <6064>
株主優待制度を拡充。現行は一律クオカード3000円相当の贈呈だが、新たに人気ベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」優待券6000円相当を選択できるようにする。
【予定】
18(水)
【国内】
1-3月期GDP速報値(8:50)
4月首都圏新規マンション発売(13:00)
4月訪日外客数(15:00)
《決算発表》
旭コンクリ、相模ゴム、チヨダウーテ、大同信、ニレコ、創健社、アイレックス、ノーリツ鋼機、光陽社
【海外】
豪4月景気先行指数(9:30)
ユーロ圏4月消費者物価指数(18:00)
4月26・27日開催のFOMC議事録(19日3:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは180ドル安、経済指標や連銀総裁発言で追加利上げを意識

【NY概況】
17日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比180ドル73セント安の1万7529ドル98セントで終えた。
4月の消費者物価指数(CPI)が前月比で市場予想を上回って上昇し、4月の住宅着工件数と鉱工業生産もそれぞれ増えた。予想を上振れたことで年内の追加利上げ観測が拡大し、売りが先行した。
アトランタ連銀総裁とサンフランシスコ連銀総裁が利上げに積極的な姿勢を示したことも嫌気され、終日軟調推移となった。
ダウ平均の下げ幅は一時240ドルに達した。
相場は前日に大幅に上昇していたため、目先の利益を確定する目的の売りも出やすかった。
ナスダック総合株価指数は反落し、同59.726ポイント安の4715.733で終えた。
セクター別では、エネルギーや運輸が上昇する一方で食品・飲料・タバコや食品・生活必需品小売が下落した。
ホームセンターのホーム・デポ(HD)は好決算を発表したほか、通期見通しも引き上げたものの、軟調推移。事務用品小売のオフィスデポ(ODP)は一部欧州事業の売却を計画していることが明らかとなり、売られた。
前日に買われたアップルは反落した。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスや飲料のコカ・コーラ、IT(情報技術)のマイクロソフトも安い。
一方、大株主の投資ファンドが身売り検討を要請したインターネットラジオ局を運営するパンドラ・メディアは大幅高。四半期決算が増収増益となった安売り衣料などを扱うTJXも買われた。建機のキャタピラーや化学のデュポンは上昇した
NYダウ工業株30種(ドル)
17,529.98 -180.73
S&P500種
2,047.21 -19.45
ナスダック
4,715.733 -59.726
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反落した。6月物は前日比55円安の1万6555円で取引を終えた。17日の大阪取引所終値を145円下回った。4月の米消費者物価指数(CPI)や複数の米地区連銀総裁の発言を手がかりに利上げ観測が広がり、米株とともに売られた。
この日の6月物安値は1万6510円、高値は1万6780円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16555 ( -145 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16575 ( -125 )
( )は大阪取引所終値比
【16日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6167.77(+16.37)
ロンドン株式相場は小幅続伸。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ16.37ポイント高の6167.77と2週間ぶりの高値で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9890.19(-62.71)
フランクフルト株式相場は反落。ドイツ株式指数(DAX)の終値は休日前の13日に比べ62.71ポイント安の9890.19だった
フランス・パリ株価指数
CAC40 4297.57(-14.71)