
【前引け概況】
16日、前場の日経平均株価は反発した。前日比170円83銭高の1万6583円04銭で終えた。
きょうの東京株式市場は、寄り付き売り買い交錯で始まったが、その後は円安進行で輸出株に上昇を見込んだ買いが入り、買い優勢の展開となった。
決算発表が一巡し、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)などを控えて政策期待が広がり相場を押し上げた。
14日付の日本経済新聞朝刊が「安倍晋三首相は13日、2017年4月に予定する消費税率10%への引き上げを再び延期する方針を固めた」と報じた。景気に配慮した政策への思惑が広がり海外勢の買い戻しを誘ったとの声があった。
前週末の米国株市場は安かったものの、売り圧力は限定的だった。ただ、全般商いが盛り上がりを欠くなかで日経平均1万6600円近辺では上値も重くなっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9014億円だった。売買高は9億7124万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1103と、全体の57%を占めた。値下がりは745、変わらずは97銘柄だった。
個別では、ソフトバンクグループ、ファストリやファナックが上昇した。日立や資生堂も上げた。提携が伝わったダイキンとパナソニックが上昇した。200億円を上限とする自社株買いを発表した住友電が大幅高だった。日東電工、NTTも買い優勢。ネクシィーズグループがストップ高となったほか、レンゴーも値を飛ばした。ブイ・テクノロジーの上げも目立っている。
一方、ソニーやブリヂストンが下落した。武田や小野薬が下げた。16年12月期の純利益の見通しを引き下げた洋ゴムが大幅安だった。ロート製薬も大きく下げた。森永製菓、ケネディクスも下落した。
東証2部株価指数は続伸した。前引けの2部指数は、前週末比43.59ポイント高の4365.70となった。
個別銘柄ではRVH、ぷらっとがストップ高。朝日インテク、タカトリ、日鍛バル、Jトラスト、スリープロやRVHが上げた。一方、ラオックス、システムソフト、パルステック、トレックスセミ、ソマール、まんだらけが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均小反発。アスコットがストップ高

日経ジャスダック平均株価は小幅に反発した。午前終値は前週末比3円01銭高の2528円42銭だった。
政策期待などで16日の東京市場全般に株価の上昇が目立ち、新興企業株にも買いが及んだ。チエルなど好業績銘柄に買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で445億円、売買高は7388万株だ。
個別銘柄では、アスコット、システム ディ、平田機工がストップ高。アンドール、メイコー、日本コンセプト、不二精機、FVCが上昇した。
半面、nmsが一時ストップ安。エフアンドエム、フォーサイド、国際計測、ラ・アトレ、ドーン、マクドナルドが下げた。
【市況】マザーズ指数は反落、ALBERTインサイダー取引の疑い

東証マザーズ指数は反落した。午前終値は前週末比9.58ポイント安い1197.44だった。今期に最終損益が黒字転換するとの見通しを発表したそーせいは、材料出尽くしと受け止められて売りが出た。ALBERTは元会長によるインサイダー取引の疑いが浮上し、売りが膨らんで取引は成立しなかった。
ソフトMAX、AppBankが一時ストップ安。AMBIT、グリーンペプタイ、サンワカンパニー、ロックオンなどが売られた。
一方で、アークン、アクトコール、アライドアーキ、ブランジスタがストップ高。グラン、エボラブルアジア、総医研、LITALICO、ロゼッタが上昇した。