05月13日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
13日の東京株式市場は、手掛かり材料難のなか、個別銘柄への物色が中心になりそう。
日経平均株価予想レンジは、1万6500円-1万6800円を想定する。
5月ミニ先物・オプションSQ(特別清算指数)値の算出で、市場推定値を意識する場面もありそう。
3月期決算企業の決算・業績見通しの集中発表日となるため、好調な業績見通しを示した銘柄への関心が高まるとみられる。
主要外国証券経由の注文動向は、売り750万株、買い960万株で、差し引き210万株の買い越し。買い越しは2営業日ぶり。金額も買い越し。
売りセクターに、自動車、電機、不動産、証券、情報通信、電子機器、通信、繊維、サービス・倉庫など。買いセクターに、電機、サービス、機械、不動産、輸送用機器、食品、化学、薬品、情報通信など。
【注目の好材料銘柄】
株価の動向が注目されるのは、日産自動車と資本業務提携に向けた協議を開始する三菱自動車工業 。1→2の株式分割を実施するメディカル・データ・ビジョン、今期経常は52%増で5期連続最高益更新を見込むアカツキなど。
■GCA <2174>
1-3月期(1Q)経常は20倍増益で着地。
■リニカル <2183>
前期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■三菱自動車工業 <7211>
日産自動車 <7201> との資本業務提携に向けた協議を開始する。日産自に対し第三者割当で新株5億662万株を発行、2373億円を調達する。日産自は議決権比率34.0%の株式を保有する筆頭株主となる。
■トランスG <2342>
今期経常は6.1倍増で3期連続最高益更新へ。
■メディカル・データ・ビジョン <3902>
6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。また、株主優待制度を新設。12月31日時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード1000円分を贈呈する。
■オープンドア <3926>
今期経常は37%増で6期連続最高益更新へ。6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。また、同社が運営する旅行プランサイトの「トラベルコちゃん」が、ヤフートラベルの国内宿泊予約サービスとの連携を開始した。
■アカツキ <3932>
今期経常は52%増で5期連続最高益更新へ。
■ジーンテクノサイエンス <4584>
バイオ後続品(バイオシミラー)を中国で事業化することで、長春長生生物科技と合意した。また、千寿製薬とは眼科治療領域のバイオシミラーの日本における製造販売承認取得に向けた共同事業化契約を締結。
【予定】
13(金)
【国内】
4月マネーストック(8:50)
黒田日銀総裁講演(12:30)
3月第三次産業活動指数(13:30)
オプションSQ
《決算発表》
大成建、長谷工、鹿島建、熊谷組、日本道路、大和ハウス、カルビー、シップHD、イグニス、FFRI、王子HD、日本製紙、レンゴー、三菱ケミHD、アズジェント、ケネディクス、持田薬、そーせいG、大塚HD、資生堂、横浜ゴム、横河ブリッジ、井関農機、セガサミー、日立、明電舎、かんぽ生命、ゆうちょ銀、コナカ、ニコン、CYBERDYNE、ラオックス、三井住友FG、セブン銀行、みずほFG、第一生命保険、レオパレス21、阪急阪神HD、日本テレビ、ニチイ学館、王将フードなど
【海外】
韓国中銀政策金利発表
独1-3月期GDP(15:00)
ユーロ圏1-3月期GDP(18:00)
米4月小売売上高(21:30)
米4月生産者物価(21:30)
米3月企業在庫(23:00)
米5月ミシガン大学消費者信頼感指数(23:00)
《決算発表》
シスコシステムズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは9ドル高、アップルは2年ぶり安値

【NY概況】
12日のNYダウ平均は反発した。終値は前日比9ドル38セント高の1万7720ドル50セントとなった。
週間新規失業保険申請件数が予想より増加したことで利上げ観測が後退したほか、原油相場も上昇し、買いが先行。しかしながら、ハイテク銘柄や運輸関連に売りが広がったことで上値の重い展開となった。
原油先物市場でWTIの期近物である6月物は一時、約半年ぶりとなる1バレル47ドル台に乗せた。原油高を追い風にシェブロンやエクソンモービルといった石油株を中心に資源関連株の一角に上げが目立った。
取引時間中にダウ平均は下落する場面もあった。指数を下押ししたのがアップルだった。株価は一時90ドルを割り込み、約2年ぶりの安値を付けた。前日から米小売大手の決算が相次いで市場予想を下回り、米国の消費に対する懸念が強まった。アップル製品の販売に対する警戒感にもつながった。
アップル株安が影響しナスダック総合株価指数は続落。終値は同23.354ポイント安の4737.334ポイントとなった。
セクター別では、電気通信サービスや不動産が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置が下落した。
種子メーカーのモンサント(MON)はドイツの化学メーカーBASFによる買収観測が浮上し、上昇した。衣料品のラルフローレンも高い。四半期決算で1株利益が市場予想を上回り、評価した買いが入った。化学部門の分離を発表した機械のハネウェル・インターナショナルはしっかりで引けた。
小売のコールズ(KSS)は決算内容が嫌気され、軟調推移。建設機械のキャタピラー(CAT)はCEOがキューバ市場に進出するとの発言が報じられたものの、売られた。
また、インテル、ゴールドマン・サックスも安い。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,720.50 +9.38
S&P500種
2,064.11 -0.35
ナスダック
4,737.334 -23.354
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。6月物は前日比205円高の1万6635円で引け、前夜の大取終値を75円下回った。原油高を受けNYダウ平均が反発したことで好感、また、日銀の追加金融緩和観測を背景に円相場が反落し、買われた。この日の6月物高値は1万6790円、安値は1万6360円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16635 ( -75 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16655 ( -55 )
( )は大阪取引所終値比
【12日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6104.19(-58.30)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4293.27(-23.40)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9862.12(-113.20)