05月11日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
11日、前場の東京株式市場は、前日の欧米株高に加え、外国為替市場で1ドル=109円台前半と一段と円安に振れたことを受けて大きく買い優勢でスタートした。午前の終値は前日比47円80銭高の1万6612円99銭だった。
輸出関連株に買いが先行した。前日の米株高もあって株価指数先物に買いが膨らみ、ソフトバンクやKDDIなど値がさ株が買われたことも相場を押し上げた。半面、直近高値から安値までの半値戻しにあたる1万6794円を上回ると達成感が広がり、利益確定や戻り売り圧力も強く日経平均は下げに転じる場面があった。
ただ、前引け近くにやや持ち直し、結局50円弱のプラス圏をキープして着地している。
4月28日に日銀が金融政策の現状維持を決めたことで急落する直前の日中取引の高値である1万7613円と、5月2日の安値である1万5975円の半値戻しの水準を上回ったうえ、円相場が一時上昇に転じたことから買い一巡後は上値が重くなった。
JPX日経インデックス400も続伸し前日比7.71ポイント高い1万2077.60で終えた。東証株価指数(TOPIX)も小幅ながら続伸した。
業種別TOPIXは33業種中14業種が上昇した。「機械」や「情報・通信業」「鉱業」の上昇が目立った。半面、「その他金融」や「医薬品」など19業種が下落した。
前引けの東証1部の売買代金は1兆848億円、売買高は11億333万株、東証1部の値上がり銘柄数は769と4割弱にとどまり、値下がりの1045を下回った。変わらずは131だった。
個別ではソフトバンクグループが売買代金を膨らませて上昇、トヨタやホンダは下げに転じる場面もあるなど上げ幅は小幅にとどまった。三菱UFJやみずほFGなどメガバンクも伸び悩んだ。スズキは買われ、ダイキンや東エレクも上昇した。日本電産も堅調。サンデンホールディングス、住友重機械工業がいずれも活況高となり、イーブックイニシアティブジャパン、ネオスなどがストップ高に買われた。
半面、武田が安く、テルモも値を下げた。三井住友FGも下げに転じた。丸紅や村田製、ファストリも下げた。ジャムコは一時ストップ安に売られたほか、東京応化工業、岩崎電気が急落、クックパッドの下げも目立つ。
東証2部株価指数は小幅に反落した。前引けの2部指数は、前日比3.55ポイント安の4322.96となった。
個別銘柄では岡県運送、一蔵、フォーシーズ、ラオックス、システムソフ、象印が下げた。半面、安川情報、郷鉄工所、ぷらっと、IJTT、西菱電機、中西製作所が上げた。
【市況】日経ジャスダック平均は続伸。ドーンなどがストップ高

日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前日比4円98銭高い2514円68銭だった。買いが先行した。ただ、円相場が一時108円台半ばと上昇に転じ、日経平均株価も一時下げに転じたため、歩調を合わせて新興株も上げ幅が縮小し、午前の取引は小幅高で終わった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で272億円、売買高は7650万株。
個別銘柄では株式分割を発表したドーンやアルファクスFSがストップ高。santec、ネクストジェン、セキュアヴェイル、セリア、セプテニHD、マクドナルドが上昇した。半面、チエルやシンバイオ、Eストアー、和井田、守谷商会、DITが下落した。
【市況】マザーズ指数は反発、年初来高値に迫る

東証マザーズ指数は続伸した。前引けは前日比11.62ポイント高い1208.22だった。1225.08まで上昇し、4月21日に付けた年初来高値に迫る場面もあった。
個別銘柄ではアクトコールがストップ高。ミクシィやデータセク、PCNET、エナリス、アライドアーキ、みんなのWED、ブランジスタが上昇した。一方で、そーせいやロックオン、グリンペプ、データHR、MRT、エンカレッジ、MDVは下落した。