05月11日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
11日の東京株式市場はシカゴ日経平均先物の円建て清算値(1万6780円)にサヤ寄せする買い先行のスタート展開だろう。戻りを試す場面もありそう。
日経平均株価予想レンジ:1万6500円-1万6900円を想定する。
為替相場は、ドル・円が1ドル=109円台の前半と円安に振れ、輸出関連株を中心に堅調な展開が期待される。
ただ、SQ(特別清算指数)値算出週の「水曜日は荒れやすい」とのアノマリー(論理的に説明できない動き)もあり、値動きには注意したい。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1550万株、買い1770万株で、差し引き220万株の買い越し。買い越しは3営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、通信、薬品、不動産、機械、商社、紙パ、電機、食品、小売、情報通信、自動車など。買いセクターに、機械、自動車、化学、銀行、紙パ、情報通信、食品、電機、陸運、通信、その他製品、電力、ガスなど。
【好材料銘柄】
■ムゲンエステート <3299>
6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。また、株主優待制度を新設。第2四半期末に100株以上を保有する株主を対象にクオカード1000円分を贈呈する。
■ネオス <3627>
サイト・アプリパフォーマンス監視・分析システム「ARGOS」を提供するアルゴスサービスジャパンと業務提携。同社は「ARGOS」の独占総販売代理店事業を展開するほか、アルゴス株9.4%を取得する。
■WSCOPE <6619>
上期経常を50%上方修正、通期も増額。
■Vテク <7717>
今期経常は70%増で6期ぶり最高益、30円増配へ。
■インプレス <9479>
前期経常を2.4倍上方修正、配当も0.5円増額。
■ドーン <2303> [JQ]
5月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
■UNITED <2497>
前期経常は2.7倍増益で着地・1-3月期(4Q)経常は14%増益、今期業績は非開示。
■アクトコール <6064>
5月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の3分の1に低下する。
■エナリス <6079>
1-3月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
【予定】
11(水)
【国内】
3月景気動向指数(14:00)
《決算発表》
清水建、西松建、カカクコム、DENA、ぐるなび、三越伊勢丹、東急不動産HD、旭化成、アステラス製薬、小野薬、ワタベウェディング、トレンドマイクロ、JXHD、ブリヂストン、古河電気工業、ルネサス、シスメックス、カシオ、いすゞ、トヨタ、島津製作所、三菱地所、京浜急行、帝国ホテル、ベネッセHDなど
【海外】
豪5月消費者信頼感(9:30)
タイ中銀金融政策決定会合
英3月鉱工業生産(17:30)
ブラジル3月小売売上高(21:00)
世界経済フォーラム・アフリカ会議(~13日ルワンダ)
米4月財政収支(12日3:00)
米10年国債入札
《決算発表》
メーシーズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ大幅反発 222ドル高 原油反発

【NY概況】
10日のNYダウ平均が大幅反発し、前日比222ドル44セント高の1万7928ドル35セントで終えた。上げ幅は3月1日以来、およそ2カ月ぶりの大きさとなった。
原油相場の上昇でアジア・欧州株がほぼ全面高となった流れを受け、米国株にも好感した買いが入った。
原油相場が反発したのを受け、石油のエクソンモービルなど資源関連株が上げた。建機のキャタピラーなど業績が世界景気の動向に左右されやすい銘柄にも買いが入った。
ナスダック総合株価指数は続伸し、同59.671ポイント高の4809.880で終えた。
セクター別では全面高となり、資本財やエネルギーの上昇が目立った。
動画共有サービスに参入したと発表したインターネット小売りのアマゾン・ドット・コムが上昇。株式分割を考慮した過去最高値を付けた。大規模な自社株買いを発表したアイルランドの製薬アラガンも上げた。韓国企業からガス・タービン関連事業を買収すると発表したゼネラル・エレクトリック(GE)も高い。
アパレルのギャップ(GPS)は4月既存店売上高が予想を下振れ、慎重な業績見通しを示したことで大幅下落となった。四半期決算が黒字だった乳製品のディーン・フーズは下げに転じて終えた。ダウ平均では小売りのウォルマート・ストアーズが下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,928.35 +222.44
S&P500種
2,084.39 +25.70
ナスダック
4,809.880 +59.671
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は4営業日続伸し、中心限月物終値ベースで約2週間ぶりの高値をつけた。6月物は前日比505円高の1万6780円で引け、前夜の大取終値を200円上回った。円安進行に加え、原油反発を背景に投資家心理が上向き、米株とともに買われた。この日の6月物高値は1万6810円、安値は1万6190円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16780 ( +200 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16805 ( +225 )
( )は大阪取引所終値比
【10日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6156.65(+41.84)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4338.21(+15.40)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10045.44(+64.95)