05月09日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
大型連休明けとなった9日の日経平均株価は7営業日ぶりに反発した。終値は前週末比109円31銭高の1万6216円03銭だった。
ただし、商いは低調で上値の重さも意識された。
きょうの東京市場は終始買いが優勢。前週6日まで日経平均は6連続安でこの間に約1400円以上の下げをみせたこともあって、自律反発の展開となった。
6日発表の4月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数の増加が市場予測を下回り、米国の早期利上げ観測の後退で同日の米国株が上昇した。一方、外国為替市場で円高・ドル安が一服し、輸出企業の採算悪化への過度な警戒感が後退したのも相場の支えになった。
買い一巡後に日経平均は伸び悩んだ。積極的に上値を買い進む動きはみられず、買い主体の不在を反映している。
東証1部の売買代金は概算で1兆7317億円と今年最低を更新した。トヨタなど主力企業の2016年3月期決算の発表を見極めたいとして様子見ムードが強まった
JPX日経インデックス400は前週末比75.22ポイント高の1万1812.58と7日ぶりに反発した。東証株価指数(TOPIX)も7日ぶりの反発で、終値は前週末比8.34ポイント高の1306.66だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆7317億円と、15年12月30日以来の低水準にとどまった。売買高は17億1849万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1283、値下がりは567、変わらずは101だった。
個別では、小野薬品工業が物色人気となり、セブン&アイ・ホールディングスも上昇した。円高一服でトヨタやホンダ、富士重が買われた。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなどメガバンクが買われた。今期業績が大幅に改善する見通しを示した三菱重が買われた。
双日が大幅高、ファーストリテイリングも買われた。中小型株物色意欲も旺盛で、ネクシィーズグループ、インターワークス、イーブックイニシアティブジャパンなどストップ高を演じるものが相次いだ。
一方、16年3月期が2期連続の最終赤字に落ち込んだベネッセHDが売りに押された。NTTやKDDIなど通信株の一角も下げた。東亜建設工業も大きく値を下げた。ジェイ エフ イー ホールディングスなど鉄鋼株も軟調。ニチイ学館、ワコールホールディングスなどの下げも目立つ。日本特殊陶業、東京電力ホールディングスも安い。
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前週末比22.94ポイント高の4298.96となった。
個別銘柄ではアイスタディ、NVC、アライドHDがストップ高。パルステック、ベリテ、ケイアイ不、仁丹、ラオックスやアートSHD、象印が上昇した、半面、野崎印、リード、ヨネックスやJミート、マルコが下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,216.03 |
109.31 |
日経平均先物 |
16,220.00 |
140.00 |
TOPIX |
1,306.66 |
8.34 |
TOPIX先物 |
1,307.50 |
12.00 |
東証2部指数 |
4,298.96 |
22.94 |
JASDAQ |
2,493.33 |
24.10 |
マザーズ |
1,213.44 |
33.06 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1718490 |
1731734 |
東証2部 |
84960 |
16441 |
【市況】ジャスダックが続伸。チエルなどがストップ高

日経ジャスダック平均株価は続伸した。
終値は前週末比24円10銭高い2493円33銭だった。
新興企業向け株式市場でも投資家のリスク運用姿勢が高まった。決算発表の本格化で東証1部の主力株の上げ幅が限られるなか、バイオ関連などテーマ物色が広がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で507億円、売買高は1億1277万株だった。
個別銘柄ではYKT、チエル、アズジェント、イリソ電子がストップ高。
「総務省が全ての小・中・高校に無線LANを導入する」との報道をきっかけに買いが入った日本ライフL、テリロジーも上昇した。半面、FVCや、セリア、ぱど、GFA、ナ・デックス、ベクターなどが下落した。
【市況】東証マザーズ指数大幅に3日続伸、中小型株人気で年初来高値に迫る

東証マザーズ指数は3日続伸した。終値は前週末比33.06ポイント高い1213.44だった。先月21日につけた1230.82の年初来高値に迫っている。
株式分割を考慮した実質的な上場来高値を更新したそーせいの上昇が指数をけん引した。個別銘柄ではロックオン、データセクション、MRT、アクトコール、メドピアがストップ高。ブランジスタやカヤック、Hamee、メドレック、モルフォが上昇した。半面、メタップスが一時ストップ安。アクセルMやアカツキ、UBIC、プラッツ、JIA、アウンが下落した。