05月09日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
9日午前の日経平均株価は7営業日ぶりに反発した。午前終値は前週末比86円75銭高の1万6193円47銭だった。
買い優勢でスタートし終始プラス圏で推移したが、寄り後早々に1万6300円近辺まで上昇したあとは上値の重い展開を強いられた。
注目された4月の米雇用統計の結果は事前の市場予測を下回る内容だった。利上げの後ずれ観測からドル売り要因として意識されるものの、足もとは1ドル=107円台前半の推移と円高基調に歯止めがかかっていることで、買い安心感が浮上した。
ただ、平均賃金は上昇し利上げへの方向性そのものは変わらないとの見方もくすぶった。
6日まで日経平均は大幅に続落していた反動で、買い戻しを誘った。もっとも、朝方の買い戻し一巡後に日経平均は伸び悩んだ。
引き続き今期企業業績予想への円高影響を見極めたいとの思惑もあって積極的に上値を買う動きにも乏しい。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)もそれぞれ7営業日ぶりに反発した。
午前の東証1部の売買代金は概算で7728億円と低調が際立っている。売買高は8億1140万株とやや低調だった。東証1部の値上がり銘柄数は1259、値下がりは566、変わらずは124だった。
個別では、円高一服でトヨタや富士重、日産自などの自動車株が上昇した。セブン&アイ・ホールディングスも買いが先行している。小野薬品工業も上昇した。2017年3月期の業績が急回復すると伝わったIHIが高い。6日に発表した16年1~3月期決算で収益が改善した三井海洋も高い。
パイロットコーポレーション、ワイヤレスゲート、グリーなども物色人気となった。低位ではインプレスホールディングス>やサクサホールディングスが買いを集めている。
半面、16年3月期が2期連続の最終赤字に落ち込んだベネッセHDが売りに押された。羽田空港の地盤改良工事で地震発生時の液状化を防ぐ薬剤のデータ注入量を改ざんしていたと発表した東亜建も安い。
ジェイ エフ イー ホールディングス、新日鉄住金など鉄鋼株が軟調、三菱自動車の下げも目立っている。
東証2部指数は続伸した。前引けの2部指数は、前週末比17.73ポイント高の4293.75となった。個別銘柄では、アイスタディ、アライドHDがストップ高。パルステック、仁丹、工藤建設、ベネ・ワン、朝日インテクが上昇した。半面、リード、マルコ、JミートやアートSHD、ヨネックス、FUJIKOが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均は続伸。アズジェントなどがストップ高

日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前週末に比べ20円01銭高い2489円24銭となった。新興企業向け株式市場でもリスクを取りやすくなった個人投資家などから買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で303億円、売買高は6723万株。
個別銘柄ではYKT、アルファクスFS、アズジェント、イリソ電子がストップ高。6日に発表した4月の既存店売上高をきっかけに買いが集まったマクドナルドや、アスコット、ビーマップ、テリロジー、細田工務が上昇した。半面、GFA、アグレ都市デザ、FVCやシンバイオ、ぱど、ナ・デックスが下落した。
【市況】マザーズ指数は続伸、MRTなどがストップ高

東証マザーズ指数は3日続伸した。前引けは前週末比26.08ポイント高い1206.46だった。個別銘柄ではデータセクション、MRT、アクトコールがストップ高。そーせいやブランジスタ、フィンテック、ソケッツ、Hamee、カヤック、モルフォが上昇した。一方、グリンペプやアクセルM、ロックオン、メタップス、JIA、アクセルM、プラッツ、アウンが下落した。