04月28日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
28日の東京株式市場は、欧米株式の上昇、シカゴ先物にさや寄せする格好から買いが先行するとみられる。その後は、日銀金融政策決定会合の結果待ちとなり、売り買いが交錯する展開で個別株物色が中心となりそう。
日経平均株価予想レンジは、1万6800円-1万7800円を想定する。
日銀結果発表後に弱い動きが出た場合には、大型連休を控えていることもあり、売りが売りを呼びやすい点は要警戒したい。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1470万株、買い870万株で、差し引き600万株の売り越し。売り越しは6営業日連続。金額も売り越し。売りセクターに、銀行、輸送用機器、電気機器、機械、証券商品先物、卸売業など。買いセクターに、銀行、化学、輸送用機器、電気機器、その他製品など。
【注目の材料銘柄】
■花王 <4452>
1-3月期(1Q)税引き前は41%増益で着地。
■富士フイルム <4901>
今期税引き前は13%増で16期ぶり最高益、5円増配へ。発行済み株式数(自社株を除く)の3.8%にあたる1500万株(金額で500億円)を上限に自社株買いを実施する。
■アーレスティ <5852>
前期経常を43%上方修正、配当も2円増額。
■MrMax <8203>
前期経常を12%上方修正、配当も5円増額。
■アスコット <3264>
上期経常が5.1倍増益で着地・1-3月期も2.8倍増益。
■デジタルガレージ <4819>
東証が5月9日付でデジタルガレージ <4819> [JQ]を市場1部に市場変更する。
■UBIC <2158>
人間が分別した結果を人工知能が再現できるように再学習する技術について、米国で特許を取得。日本、韓国に続く特許取得となる。
■トランスジェニック <2342>
酸化ストレス可視化マウスが欧州特許庁から特許査定を受けた。
■ハウスドゥ <3457>
今期経常を47%上方修正・最高益予想を上乗せ。
【予定】
28(木)
【国内】
日銀政策金利発表
黒田日銀総裁会見(15:30)
日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)
3月失業率・有効求人倍率、家計調査、消費者物価指数(8:30)
3月商業動態統計、鉱工業生産(8:50)
《決算発表》
野村不HD、富士通、村田製、ソニー、パナソニック、大東建託、ヤフー、アサヒ、キリンHD、ヒューリック、MonotaRO、スタートトゥ、トヨタ紡織、ガンホー、コーセー、TOTO、ガイシ、新日鉄住、神戸鋼、豊田織、ナブテスコ、栗田工、ジェイテクト、三菱電、NEC、エプソン、TDK、デンソー、日東電工、アイシン、ホンダ、リコー、ヤマハ、豊通、日立キャピ、大和証G、JPX、東武、相鉄HD、小田急、京王、京阪HD、ヤマトHD、郵船、商船三井、JAL、ANA、NTTドコモ、関電など電力各社、Jパワー、東京ガス、東邦ガス、SCSKなど
【海外】
NZ準備銀行金融政策決定会合
独4月失業者数(16:55)
独4月消費者物価(21:00)
米1-3月期GDP(21:30)
米7年国債入札
《決算発表》
フォード、UPS、ダウ・ケミカル、マスターカード、ギリアド・サイエンシズ、リンクトイン
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
27日のNYダウ平均は続伸し、前日比51ドル23セント高の1万8041ドル55セントで終えた。22日以来3営業日ぶりに1万8000ドル台を回復して終えた。
朝方は売り優勢で、下げ幅を70ドルに広げる場面があった。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えた持ち高調整売りのほか、26日夕に13年ぶりの減収決算を発表したアップルの急落が重荷となった。
注目のFOMCでは賛成多数で政策金利が据え置かれた。声明文では、引き続き世界経済とインフレ動向に注視する姿勢が示されたが、6月の利上げについては明言を避けた。発表後は追加利上げ観測の後退を受け、緩やかに上昇したものの、相場を押し上げるには至らなかった。
ナスダック総合株価指数は5日続落し、前日比25.142ポイント安の4863.141で終えた。FOMCの結果発表で買いがやや強まったが、上げに転じるほどの勢いはなかった。
セクター別では、電気通信サービスやエネルギーが上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や自動車・自動車部品が下落した。
航空機のボーイングが上昇した。朝方発表した1~3月期決算で売上高が市場予想を上回り、好感した買いが入った。機械・航空機関連のユナイテッド・テクノロジーズも増収などを好感した買いが優勢となった。
ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリルは決算内容が嫌気され、売られた
アップルは6%安で終え、ダウ平均の採用銘柄では下落率が最も大きかった。ほかに医療保険のユナイテッドヘルス・グループやマイクロソフト、ナイキが下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,041.55 +51.23
S&P500種
2,095.15
ナスダック
4,863.141 -25.142
【シカゴ日本株先物概況】
27日の日経平均先物は小幅に続伸した。6月物は前日比10円高の1万7495円で取引を終えた。27日の大取終値を225円上回った。ダウ工業株30種平均の続伸を受けて買いが優勢となった。
27日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け、米連邦準備理事会(FRB)は追加利上げを急がないとの見方が広がり、買い材料視された。もっとも、市場参加者は28日まで開く日銀の金融政策決定会合の結果にも注目しており、買いの勢いは限定的だった。
27日の6月物高値は1万7515円、安値は1万7225円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
17495 ( +225 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
17555 ( +285 )
( )は大阪取引所終値比
【27日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6319.91(+35.39)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4559.40(+26.22)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10299.83(+40.24)