04月27日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
27日の東京株式市場は、引き続き買い手控え姿勢が継続することから、方向感に乏しい推移となりそうだ。
日経平均株価予想レンジは、1万7100円-1万7500円を想定する。
26日の通常取引終了後、アップルが1-3月期決算を発表。さえない決算を受け時間外取引で急落していることから、同社関連株には重しとなる可能性もある。
日銀金融政策決定会合がきょうからあす28日にかけて開催されることから、会合の内容を確認したいとして、全体的には様子見気分が広がるとみられる。
日本は大型連休入りすることもあり、多くの投資家は手仕舞い売りのスタンスに傾いている。個別株物色が中心となろう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1700万株、買い1170万株で、差し引き530万株の売り越し。売り越しは5営業日連続。金額も売り越し。
売りセクターに、不動産、機械、自動車、電機、薬品、銀行、証券、ガス、情報通信、小売、商社、ガラス、繊維など。
買いセクターに、機械、鉄鋼、証券、銀行、電機、自動車、情報通信、その他製品、食品など。
【注目の材料銘柄】
■アルメディオ <7859>
前期経常を一転10%増益に上方修正。
■ケイブ <3760>
スマートフォンゲーム制作の韓国Mobirix社と業務提携。同社タイトルの世界展開を目指し、現地語化や配信、プロモーションを委託。第1弾として、「怒首領蜂一面番長」の配信を開始する。
■ブロードバンドタワー <3776>
決済端末の販売などを手掛けるLyudiaの株式70%を仏Ingenico Groupに6.2億円で譲渡。Lyudiaは同社の連結子会社から持分法適用関連会社となる。
■GMOクリックホールディングス <7177>
業務提携の検討を進めていた大和証券グループと業務提携することで合意。動画コンテンツやウェブマーケティングのノウハウ共有、株券貸借取引で協業する。また、配当方針を変更。目標配当性向を連結純利益の40%→50%に引き上げる。前期経常は37%増で2期連続最高益、今期業績は非開示。
■アウンコンサルティング <2459>
フィリピンから日本への富裕層向けの旅行会社Primer Travelへ出資する。
■アンジェス MG <4563>
ワクチンと感染症の研究開発で世界有数の施設であるカナダのサスカチュワン大学と、DNAワクチン技術を使ったエボラ出血熱対策医薬品の開発で提携。エボラ出血熱抗血清製剤の早期実用化を目指す。
【予定】
27(水)
【国内】
日銀金融政策決定会合(~28日)
2月全産業活動指数(13:30)
2年国債入札
《決算発表》
三菱自、川重、任天堂、山パン、キッコーマン、コロプラ、協和キリン、積水化、NRI、花王、OLC、富士フイルム、日立金、コマツ、日立建機、マキタ、オムロン、アルプス、キーエンス、スタンレー、ファナック、京セラ、日野自、マツダ、ダイハツ、日立ハイテク、野村HD、JR各社、中国電、北陸電、大阪ガスなど
【海外】
中国3月工業利益(10:30)
豪1-3月期GDP(10:30)
独5月消費者信頼感(15:00)
仏4月消費者信頼感(15:45)
英1-3月期GDP(17:30)
米3月中古住宅販売仮契約(23:00)
ブラジル中銀政策金利発表
FOMC政策金利発表(27日3:00)
《決算発表》
ボーイング、ユナイテッド・テクノロジーズ、フェイスブック、テキサス・インスツルメンツ、マリオット、ペイパル・ホールディングス、サンディスク
休場:南ア
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
26日のNYダウ平均は小反発した。前日比13ドル08セント高の1万7990ドル32セントで終えた。
原油相場の上昇を受けて、買いが先行した。マーケット終了後に発表されるアップル決算や明日の連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を控えて、上値の重い展開となった。
化学のデュポンは1~3月期決算で利益が予想を上回ったうえ業績見通しも上方修正し買われた。上昇率はダウ平均の中で最も大きく、指数を支えた。
一方、家庭用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は軟調な業績見通しが嫌気された売りが優勢となり、下落率はダウ平均採用銘柄の中で最大だった。
ナスダック総合株価指数は4日続落。終値は同7.478ポイント安の4888.308ポイントとなった。グーグルの持ち株会社にあたるアルファベットを筆頭にフェイスブック、アマゾン・ドット・コム、動画配信のネットフリックスなどインターネット関連のハイテク株の一角に下げが目立った。決算発表を目前に控えたアップルも安かった。
セクター別では、自動車・自動車部品やエネルギーが上昇する一方で家庭用品・パーソナル用品や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。
市場予想を上回った決算が評価され高級皮革のコーチや航空防衛大手ロッキード・マーチンが買われた。航空機のボーイング、建機のキャタピラー、石油のシェブロンもしっかり。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がトリプルAからの信用格付けの引き下げを発表したエクソンモービルも上げた。
一方、契約者数の伸びに対する警戒感から携帯電話のTモバイルUSが下落。米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズや医療品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソンも下げた。
携帯端末のアップル(AAPL)はマーケット終了後に1-3月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を下振れた。時間外取引で下落して推移している。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,990.32 +13.08
S&P500種
2,091.70
ナスダック
4,888.283 -7.503
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小反発した。6月物は前日比30円高の1万7485円で取引を終えた。26日の大阪取引所の終値を185円上回った。円相場の下落やNYダウ平均の上昇を背景に買われた。
27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表や27~28日の日銀の金融政策決定会合を前に、市場には模様眺めムードが強かった。
6月物は安く始まった後、取引終了にかけてはじりじりと上げに転じ、一時は1万7520円まで上げた。一方、安値は1万7200円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
17485 ( +185 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
17540 ( +240 )
( )は大阪取引所終値比
【26日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6284.52(+23.60)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4533.18(-12.94)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10259.59(-34.76)