<兜町カタリスト>
「25日線の5%プラスかい離までは」
NYダウは42ドル高の18096ドルと3日続伸。
S&P500指数とともに過去最高値にヒシヒシと迫った。
S&P総合500種は2月半ばからの上昇率が15%。
昨年5月につけた史上最高値まであと30ポイント弱。
背景は原油先物価格の上昇。
WTI原油先物はバレル42.68ドルまで上昇した。
クウェート石油労働者のストライキ終了による需給悪化懸念が和らいだことに加え、
米原油在庫が想定を下回ったことを好感した格好。
10年債利回りは利回りは1.85%まで上昇。
リスクオフの動きでの債券売り・株買いのトレンドは明確になっている。
もっとも「S&P500指数の予想PERは約17.8倍。
2004年以降で最も割高な水準。
相場が上値を追うには好材料が出続ける必要がある」 という指摘もある。
仮想化技術ソフトウエアのVMウェア、クレジットカードのディスカバー・ファイナンシャル、
医療機器のセント・ジュード・メディカルが好決算を背景に急騰。
このセクターの流れが今日の東京に波及する期待感がある。
続伸とはなったもの上昇幅を縮小しやや失望感の漂った昨日の日経平均株価。
先物手口を見ても大した手口も見られず傍観の印象。
円安一服、マザーズ失速、上海急落、不祥事発生で三菱自が急落でも日経平均は下げず。
実に不思議な強さとなった。
「売り材料に鈍感になっただけなのか。
それとも日本株を売りたい人がいなくなったのか」と言う声も聞かれる。
1~3月の欧州経由の外国人売りは3兆6218億円と過去10年で最高になった。
オイルマネーの多くは欧州経由。
オイルの売りが消えたことの好影響が出ているのかも知れない。
ドル換算の日経平均は150ドル台で年初来高値水準。
外国人投資家の弱気も衰退したと考えたい。
シカゴ225先物の終値は17235円。
昨日段階で3月月中平均16897円は抜いていたし、
夜のシカゴで3月権利配当付き最終値17134円、
一目均衡の雲の上限16989円も明確に抜けた。
「一目均衡の雲が27日に白くねじれていることを好感したい」という声も聞かれる。
25日移動平均からプラス5%かい離の17372円程度までの上昇は想定しても良さそうだ。
「安部首相は衆参同時選挙見送り」との報道があったが、
見送るということはやる気があったということ。
「選挙なしで消費増税延期の素地が固まった」という穿った見方もあり、
それならば株高路線でおかしくはなかろう。
オイルマネーの日本株売りの傍証はサウジの25年ぶりの外銀からの借入。
金額は約1兆円程度。
背景は当然原油安であるが、軍事費の増大も影を落としている。
中東の政情不安は恒常的なことだが、ここに原油資金を導入させる手法。
英米どちらのシナリオかは不明ながら絶妙なハンドリングに見えてならない。
この報道がFTからでたことからするとロンドン主役なのだろうか。
因みにロンドンのFT100指数は資源価格反発を背景に年初来高値を更新した。
逆に興味深いのはタイの石炭大手バンプーが米シェールガス田の権益に出資すること。
122億円を逆張り投資してシェール事業に進出するという。
エネルギーを核にするタイ、エネルギー依存を減らして金融で生きようとするサウジ。
どちらも必死である。
日本にこの必死さがあれば、そんなに体たらくでいることはないのだろう。
マイナス金利を材料に公社債を9524億円も買ったのは都銀。
1998年以降最大の1兆3860億円も売り越した信託の裏側のGPIF。
おかみの方が民間銀行よりもよりアグレッシブと言う不可解な現実では勝てない。
日経平均の25日線は16545円で2.18%のプラスかい離。
75日線は16728円で1.07%のプラスかい離。
200日線は18317円で7,70%のマイナスかい離。
4月SQ値は15507円、3月SQ値は16586円。
どちらもはるか下。
しかもSQからの反発は2月以来3カ月連続、。
騰落レシオは95.36%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方はマイナス8.454%(前日マイナス8.533%)。
買い方マイナス7.729%(前日マイナス7.532)。
日経平均は小幅高だったがマイナスは売り方減少、買い方増加という変な構図。
Quick調査の信用評価損率(4月15日現在)はマイナス10.54%と3週ぶり改善。
裁定買い残は534億円増加し1兆8651億円。
カラ売り比率は35.9%。
日経VIは30.18。
日経平均採用銘柄のPERは15.37倍でEPSは1099円。
EPSは依然として改善されていないのだが・・・。
PCI(3918)のリリース。
「連結子会社のアマネク・テレマティクスが提供するV-Lowマルチメディア放送
「Amanekチャンネルにおいて、九州地方に向けた通行実績情報の提供を開始」。
もうひとつ考えたことは「600兆円経済に向けた総務省の取り組み」。
教育ICTの推進の中で「教育に利用可能なWI-Fi」というのがある。
現在普及率24%だが教育拠点での整備を支援する方向。
となるとワイヤレスゲートの業務範囲も拡大しようか。
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マイネット(3928)・・・動兆
マイネットに注目する。
同社は買収や協業で取得したスマホゲームを再生・運営が中核。
ゲームのタイトル数は増加傾向。
世界のオンライン化に期待。
(兜町カタリスト櫻井)